運命なんて、今さら Vol.5

11歳年下の女子大生に恋愛相談してたら、意外な展開に。恋愛に奥手な32歳男は…

◆これまでのあらすじ

恋人いない歴7年。恋愛をあきらめて生きてきた税理士・寿人(32)は、趣味のソロキャンプ中に結海(28)と出会う。結海からの思いに気づかない寿人は、妹・華に、鮨店のカウンターで恋の相談をしている。

▶前回:「これって脈なし?」初デートの後、彼女から1週間連絡がない。いい雰囲気だったのにナゼ…


「お兄ちゃんさ、いつもこんな美味しいお鮨食べてるの?」

「いつもじゃないよ。サブちゃんに誘われて、たまに来るけれど」

「ふーん。うわ、お酒もこんなにおいしい!」

華は、質問した割に寿人の話には興味を示さず、梅酒のソーダ割に口をつけた。

寿人は今日、華の誕生日祝いに、四谷の鮨店に来ている。

来週21歳を迎える大学3年生の華は、カウンター鮨に来るのは生まれて初めてだとはしゃぎ気味だ。

「…んで、話の続きは?結海さんって人と、先週渋谷でお茶して…それきりってこと?」

「…そ。今のところ、それきり」

寿人は今日、華に片思いの話をするつもりなどなかった。

しかし「お兄ちゃん、相変わらず何もないの?」とやや挑発的に聞かれたので、つい結海のことを語り出してしまったのだ。

「へー。ダメダメじゃん、相変わらずじゃん」

「……」

― むう…。でもいい機会だし、もうちょっと、華に相談してみるか。

親密な女友達などいない寿人にとって、華は、カジュアルな相談ができる貴重な異性だ。

― いや、やっぱ、恥ずかしいな。お酒の力を借りよう…。

「…大将。すみません、冷酒をもう1合お願いします」

この記事へのコメント

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No Name
展開が遅過ぎるなぁ、簡単に言うと今日は妹と鮨食べただけ。
2025/02/05 05:156
No Name
華のアドバイス、しょうもな。堂々とアクションするのだ!って、結海は寿人に対して不誠実になりたくないと言う意味だから、少し待って様子を見る方が上手く行くと思うけどねぇ。結海の言葉足らずで、あれでは意味深と言うか本心が伝わってない。そもそも結海のどこがそんなに良くて運命感じてるんだろう? 寿人にはもっとステキでふさわしい女性が沢山いるのに。
2025/02/05 05:355
No Name
柴犬で黒が生まれる確率は全体の1割程度でかなりレアだと聞くけど、ペットショップに一年半もいたなんて....
その素敵な飼主さんと誰かが繋がってるか、何かをほのめかしている?
2025/02/05 06:025
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