2025.01.14
東カレで幾度となく特集をし、その変遷を間近で見つめてきた「恵比寿」。
大人が満足できる街としてアップデートした恵比寿の2024年を振り返ってみた。
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東カレは“恵比寿”を大人の遊び場だと激推ししてきた
2018年以前は、皆で集まると必ず盛り上がる“陽”な街の楽しさを紹介。
2021年以降はコロナ禍を経て落ち着いたムードも加わった恵比寿に注目し、大人が粋に楽しめる街としてその魅力を発信してきた。
新コンテンツとイベントで、センスのいい大人が集結
コロナ禍を経て、大人が満足できる街としてアップデートした恵比寿。
130年前からビール醸造場のある“ビールの街”だった恵比寿が“お洒落な飲食店で盛り上がれる街”に変化したのは、1994年の「恵比寿ガーデンプレイス」開業にある。
2024年は、施設が30周年を迎え、「新たなフェーズに入ることを計画した」とは運営会社・サッポロ不動産開発の須貝 譲さん。
「恵比寿は働く人も多いワーカーの街。施設内で“働く”と“遊ぶ”をシームレスに、かつクリエイティブに楽しめるコンテンツやイベントを企画しました」
事実、恵比寿住人も毎週のようにイベントをやっていたと言うほど。
4月にはヱビスビールのブランド体験拠点として『ヱビス ブルワリー トウキョウ』が開業。5月は『ブルーノート・プレイス』などと手を組んで「恵比寿ブルーミングジャズガーデン」、6月から7月にかけては芝生の上でこだわりのグルメと巨大スクリーンで野外シネマが楽しめる「フーディーズピクニック」が開催された。
テラス席を増やすなど、開放的な空間演出が功を奏し、『ヱビス ブルワリー トウキョウ』の開業も相まって、施設全体の来場者も昨年と比べてかなり増加した。
ブルワリーにしても音楽や映画イベントにしても、“食”と結びついているのが恵比寿らしさを感じる。こうした施設の開業やイベントにより、来街者層も変化。
「2022年のセンタープラザ開業により、20〜30代の来場者が増え、大きく若返りが図れました」と須貝さん。
30年を迎えた施設だが、知的好奇心を刺激される街のシンボルとして、再び“ガプレ”を起点に街に活気が加わったようだ。
カジュアル店でのハイエンドな食体験が新たな街の魅力
街全体に目を向けると、2024年も恵比寿には多くの飲食店が誕生した。
20年前は外資系金融機関の本社が多く、飲食も高級店が大半を占めていたこの街は、現在はITやアパレル業界の会社が多く働く人の年齢層は若めにシフト。
そんな恵比寿でいま、増えているのは、カジュアルで気軽に寄れるライトな店だ。
「2024年は安価な居酒屋が増える傾向かと思いきや、10坪ほどの小さな店で、“あ、美味しい”と思える料理を提供するお店が増えました」と街の魅力を幅広く発信する「恵比寿新聞」編集長の高橋ケンジさん。
本誌でも『肴場あおもん』『やくぜん酒場 甘草』といった青魚や薬膳をキーに、素材を上手く使った酒場が登場したことは記憶に新しい。
『肴場あおもん』の店主である渡辺慎一郎さんも「出会いの形式が増えたことで、初対面の人と会うのにちょっと良い居酒屋が使われています」と回答。
駒沢通り沿いながら隠れ家的な扉の奥にある青魚中心の酒場。
短時間でさっと〆た「〆鯖生海苔造り」(¥1,078)など、地方直送の海の幸が自慢。
渡辺さんが研究を重ね、儚いほどエアリーな食感を完成させたという「重さゼロのアジフライ」(1枚¥748)もオーダー必須の一品だ。
1922年創業の『マツオ十字堂薬局』の地に、体を整える薬膳を取り入れた酒場が誕生。
生姜が利いた丸鶏スープに葉物野菜がどっさり入った「やくぜん草鍋」1人前¥3,000(写真は2名分)は体も温まり、お酒がどんどん進む。
卓上の薬膳スパイスで味変も楽しめる。
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高橋さんはこうしたいまの恵比寿について、「“肩肘張らずにハイエンド”なイメージに進化している」と考察。
恵比寿には『ジョエル・ロブション』をはじめとする、ハレの日やデートに利用したい上質なレストランもあって、食の街としての存在感はある。
そこへ2024年は気軽な食の体験がある街としても成熟したのだろう。魅力の尽きない街である恵比寿は今後も要チェックだ。
恵比寿在住歴10年!編集部の船山が旬な恵比寿を体感してみた!
魚介でタコスを楽しめる『TACOS BAR』が一時休業し、8月から『LosTacos Azules 恵比寿』として朝タコスを提供。
「おすすめタコス5種」(¥3,300)では、おかひじきやカルニータスのタコスなど、オリジナリティ溢れるメニューをお鮨のように提供。
恵比寿の新たな可能性を感じた。
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