一品目は「シカのアメリカンドッグ」。意表をつく真っ黒なビジュアルは、焼いて黒く焦がした野菜の端材が正体。
シェフが厚岸で牡蠣とウイスキーを一緒に楽しむ文化を体験したことをヒントに、オイスターソースを隠し味に忍ばせてミネラル感をプラスし、バーボンとの調和を図ったのだそう。
併せて運ばれてきた「ドングリのフラン」は、ドングリの実から香りを抽出した“洋風茶碗蒸し”に猪のラグーをトッピング。鹿、猪、ドングリ……、遊び心溢れる食材の合わせが、まるで森にいるような気分に。
ドングリのほっこりとした優しい甘みと、エンジェルズ・エンヴィの持つチョコレートやバニラの香りにマッチするように仕立てられた一品だ。
料理と一緒に合わせるのは、「エンジェルズ・エンヴィ」のストレートとポートワイン。まずはストレートの香りを堪能。
「グラスを回しながら空気を入れると、ウイスキーのアロマが立ち上がり香りを感じられます」と教えてくれたのは、恵比寿『BarTRENCH』のバーテンダーであるロジェリオ五十嵐ヴァズさん。
毎回ゲストバーテンダーを迎え、ウイスキーの楽しみ方をレクチャーしてくれるのもこのイベントの醍醐味だ。
トーストの香りを感じたあと、バニラや苦味のあるチョコレートのような香りが現れ、次に熟したプラムやオレンジの余韻がふんわりと口中に。
嗅覚を研ぎ澄ましながらポートワインを飲み比べし、複雑なアロマを探す工程がお酒の上級者になった気分で楽しい!
2品目は「鮪のタルタル、焦がしトマトのソース」。
テーブルに運ばれた器の上に、スタッフが目の前でお米と海藻のチップスをパラパラと散らして完成。レストランでいただいているようなライブ感あるプレゼンテーションに気分が上がる!
マグロの鉄分と赤身の香りがエンジェルズ・エンヴィの香りによく合い、ソースの焦げた香りもまた、焦がした新樽で熟成させるバーボンの余韻に寄り添っている。