男と女の答えあわせ【A】 Vol.240

「アプリは何目的で使ってる?」マッチング相手との初デートで聞かれた時、正解は…

A1:もっとお互いに質問をすべきだった。


慎也と出会ったのは、マッチングアプリだった。

爽やかな顔立ちだけではなく、33歳の経営者で、身長は186cm。明治大学卒という完璧なプロフィールに、思わず“いいね”を押した私。

すると向こうから“ありがとう”が来て、マッチし、やり取りをすることになった。そして1週間後。私たちは代官山のカフェで会うことになった。


「初めまして、梓です」
「初めまして、慎也です」

写真とほぼ変わらない印象の慎也。最初から話しやすくて、腰も低くて良い雰囲気の人だった。

「すみません、僕の家の近くにしちゃって」
「いえいえ、全然。タクシーで10分くらいだったので」
「良かったです。何飲みますか?」
「じゃあ…アイスのソイラテにしようかな」

最初はいたって普通の会話の流れだった。マッチ後初めて会うのだから、色々と知りたいこともある。

そもそも、マッチングアプリを使っている時点で、ゴールは一つ。交際に進むのか、進まないのか。それしかない。

だから早めに目的を聞くことにした。

「慎也さんは、なんでアプリを使っているんですか?」
「僕は彼女と別れて1年くらい経つんですが、そろそろ誰か探そうかなと思いまして。でもあれですよ?そんな実際には会っていないですし、梓さんが素敵だなと思ったので」
「嬉しいです。ありがとうございます」

しかしここで、私は違和感を覚えた。

もちろんこの後は、「梓さんはどうして?」とか、「最後に彼氏がいたのはいつくらいですか?」との質問が続くと思っていた。

しかし慎也は全然違う会話を振ってきた。

「梓さん、お仕事は何をされているんでしたっけ?」


― そっちですね…。

でも仕事のことを聞かれたので、私ももちろん全力で答える。

「私は外資系のメーカーで働いています」
「へえ。カッコイイですね」
「慎也さんは…経営されているんですよね?何系ですか?」
「僕は人材系の会社を経営していて」
「そうなんですか?すごい」

しかしこの後、慎也から私に質問を積極的に投げかけてくることはなかった。

私が質問をして、彼が返答する…。この繰り返しだ。

「梓さんって、聞き上手ですよね。思わずペラペラと喋っちゃいました」
「いえいえ。お話が面白いので、つい聞きたくなっちゃいました」

ただ、慎也的には楽しかったらしい。解散前に、彼は次のデートに誘ってきた。

「もし良ければ、次は食事へ行きませんか?梓さんを連れて行きたい店があるんです」
「いいですね!行きたいです」

初対面だったし、自分のことをたくさん話したい人もいる。そういうタイプかな?と思ったので、とりあえずもう一度食事へ行くことにした。

この記事へのコメント

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No Name
梓の主張が意味不明...とにかく質問して欲しいタイプ? 相手の話はあんまり聞きたくないからとにかく私に興味ある感じな質問しろって事? 彼は結婚後の割と重要な話してたし、「自炊派ですか?」「何作るんですか?」質問も。
これを、ただ人として「返事をしておこう」としか考えていないようなものと解釈するなんて相当捻くれてると思う。それに、こんなステキな個室のレストラン予約してくれて恐らく神戸牛のコースなら3
万/1名 超え? シャンパンも飲んで全額スマートご馳走してタクシーで帰らせてあげて、それでも私に興味が無さ過ぎる!時間の無駄と判断て、とんでもない女だわ。
2024/11/03 05:5474返信4件
No Name
梓さんみたいな人と結婚できたら幸せだろうな位言って欲しい
梓ちゃんがタイプらしい!とかわかりやすい何かがあればこちらも安心できる

こんな面倒な女と付き合ったら大変だったよ、慎也さん。
2024/11/03 05:1668返信5件
No Name
聞いて欲しい事の質問待ちと、質問返し待ちする人って結局我が強いと言うか自己中と言うか...
話が途切れた時に自分から喋ればいいのにねぇ。
2024/11/03 05:2539返信3件
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