女はつらいよ。 〜女子会は、甘くて苦い〜 Vol.3

『BEARD』で合コン品評女子会

「話したい事が山積み!久々集まりたい!」インターネット企業の宣伝部で働く由里(27)の大学の友人である愛子(27)は、最近デートに合コンにとても忙しい。

先日六本木にある某投資銀行との合コンで招集されたが、それ以外にも色々とネタは尽きない。「女の高値は27歳」と定義したドラマやまとなでしこの主人公の台詞が真実ならば、与えられた若さを最大限活用している愛子こそあるべき姿なのだろう。刺激的な愛子の話を早く聞きたくて、知恵と3人いつものメンバーで集合だ。

目黒から歩いて10分ほどの所にある「BEARD」は、目黒川が静かに流れ目黒美術館や田道公園を臨む静かな住宅街の一角。由里の彼氏の家が近くにあり、犬の散歩中に偶然見つけたお店だ。日常の生活に溶け込んでいて、街にしっくり馴染んでいる。

土曜日18時。ローゲージニットに白いパンツ、UGGのムートンブーツと気軽な恰好で店に向かうと既に2人が集まっていた。

この店は、近所にちょっとお買い物に、くらいのファッションが似合う気がする。広いアイランドキッチンのある9坪のお店は、まるで女友達の家に立ち寄ったような安堵感。料理も同様に、気取らずシンプルなフランス料理が抜群に美味しい。

3人揃うと、愛子が早速質問。

「この前の合コンで出会った浩くん、どう思う?」

知恵と顔を見合わせて声を上げた。

「あの人?顔もいいし、誠実そうでいいんじゃない?」

すると愛子が真面目な顔をして言う。

「見る目ないなぁ。投資銀行の男性の中から、誠実な人見つけるなんて砂山からダイヤを見つけるくらい難しいのよ。彼なんて、誠実の皮をまとったオオカミだよ。それより浩くんの隣に座ってた女の子に慣れてなさそうな立花くんが狙い目よ!」

愛子の歯に衣着せぬ意見に由里と知恵はお腹を抱えて笑った。これだけ好き放題言ってるとストレスも溜まらないだろう。

アオリイカのソテーやメカジキのグリル、鹿肉のローストなど気取らずシンプルなフランス料理に合わせるのは、ソムリエが薦めてくれるちょっと楽しい品揃えのビオワイン。気心知れた女友達と飲む夜はいつも飲み過ぎるので、最近はもっぱらビオワインにシフトしている。

誰ともなく、注がれるワインになみなみ満たされたグラスを見てると何だか心まで幸福で満ち足りてくるようで、気付けば、女の頭数だけボトルが空いていた。

合コンにデートに奮闘している愛子の名言・迷言入り交じり、箸が転んでもおかしい状態に突入した帰り道。
愛子の生活がちょっぴりうらやましく思いながら、酔いに任せてふらっと寄れる愛しい男性がいる自分の生活も悪くないと思ったのだった。


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