年収4,000万男子の恋愛事情 Vol.2

高学歴で高収入のバリキャリ29歳女。美人なのに食事会で男に「物足りない」と思われるワケ


「すみません、遅くなりました」

実際は時間ちょうどに着いたのだが、秋山と女性たちが先に来ていたので、俺は無意識に謝った。

「こんちは。うわッ!二人ともめちゃくちゃ可愛いっすね!俺は元太っす!!」

― 出会いの場を提供してくれるのは有り難いが、爆美女が来ることは滅多にない。だから期待はしない。

俺は、ここに来るまでそう思っていた。でも今は、中学生のような反応を見せた元太と同じ感想を抱いている。

秋山が連れてきてくれた女性たちは、いい意味で予想を大きく裏切ってくれたのだ。

「僕らも着いたばかりだよ。もう一人女の子が来るけど、先に始めようか!」

秋山がそう言うので、それぞれが飲みたいお酒を注文した。

「シャンパンは、香澄ちゃんだったよね?」
「そうで〜す!」

笑顔で手を伸ばした小柄な女子は、香澄というらしい。顔が小さくて、色が白い。

毛先だけ巻かれた髪は、彼女が動くたびふわふわと揺れ、その度に桃のような甘い匂いがする。

「じゃあ、このまま自己紹介しちゃいますね。えっと…名前は香澄でPR会社に勤めています。趣味はSNSと、ネトフリとかアベマで香ばしい恋リアを見ることで〜す」

「香澄ちゃん、よろしくね。で…お隣りは友達?」

俺は、姿勢の良い黒髪ロングの高身長女子に視線を移す。


「いえ、今日が初対面です。私は玲。東大卒で総合商社で働いています」

玲が短い自己紹介を終えると、すかさず香澄が口を開く。

「え〜!東大?すご〜い!!ところで、翔馬さんと元太さんは、なんのお仕事しているんですか?」

― キタ。この質問。

俺の悪い癖なのだが、会社経営という肩書を明かしたときの反応で、女性をジャッジしてしまうところがある。

美人で経営者の知り合いが多い女性は、反応が薄いので物足りない。かといって目の色を変える、専業主婦願望が隠せない金目当て女性も萎えてしまうのだ。

「え〜〜!すご〜い!!!かっこいいなぁ、尊敬しちゃいます!ところで、どんな女性がタイプなんですか?」

「あ……それは、もう少しお酒を飲んでからにしようかな」

― 香澄は圧倒的後者。玲は香澄に圧倒されていただけかもしれないが、恐らく前者だろう。

そんなことを思っていた時だった…。

この記事へのコメント

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No Name
翔馬、どうもいけ好かないんだよね。32歳にして変に冷めてる所とか、経営者だからどうのこうの.....やた人を下に見たり。 アラサーなら「そういうとこ」フラれる男の副編集長みたいな主人公だったら好感度高いのに。 今週は月曜しか連載読めずようやく金曜に更新されたら、これかぁ。しかも無料期間はたった3日で実質有料小説なのに、この内容かぁ。
2024/09/20 06:0816
No Name
趣味はSNSと、ネトフリとかアベマで香ばしい恋リアを見ることで〜す

つまらない女
2024/09/20 05:5911
😂😂
香澄 : 31歳だけど
2024/09/20 05:1710
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