オトナの5分読書 Vol.29

「付き合うことがこんなにも難しいなんて…」出会いはあるのに、結婚相手に巡り会えないワケ

2. 「恋愛だけはうまくいかない」と思っているあなたへ
~自分の恋愛傾向を理解しよう~


周囲の人をみて「なぜみんな、恋人がいるの?」「私は仕事も友人関係も良好なのに恋愛だけはうまくいかない」と、考えたことはないでしょうか。

そう考える人の多くは、自分では気づかない恋愛の盲点、つまり恋愛を失敗させる行動パターンにはまっています。

だいたい次の3つに当てはまる場合が多いです。

恋愛を失敗させる原因(行動パターン)を特定し、悪癖を脱して、新たな習慣を身につけましょう。

それでは、まず恋愛を手に入れる旅の第一歩として自分の傾向を把握しましょう。

①ロマンス志向型


「運命の人と出会い、末永く幸せに暮らす」というおとぎ話のような恋愛を求めるタイプです。

自分が独り身なのは、まだ運命の相手に出会えていないからだと思っています。モットーは「恋愛は起こるべくして起こるもの」。

②完璧志向型


事前に下調べし、すべての選択肢を検討し、正解だと確信が持てるまで石橋をたたくのが好きなタイプ。何事も慎重に決断します。

モットーは「結婚の決め手は?」。

③尻込み型


自分は未熟だからまだ恋愛を始めるべきではない、と考えるタイプ。自分自身に高いハードルを設けている。モットーは「最高のパートナーになれるまで待とう」。

これらの3つのタイプはお互いにまったく異なるタイプに見えますが、大きな共通点があります。それは、非現実的な期待をもっていること。

ロマンス志向型➡️恋愛に対して非現実的な期待を寄せている。
完璧志向型➡️パートナーに対して非現実的な期待をもっている。
尻込み型➡️自分自身に対して非現実的な期待を課している。

それぞれのタイプをもう少し詳しく見てから、克服する方法を具体的に説明します。

①ロマンス志向型の傾向と克服方法

このタイプの人は、運命の人に出会うためにどのような努力をしているのか、と尋ねると「彼とは自然に出会いたいの。アプリなんてロマンスのかけらもない。運命に手を加えたくないの」と答えます。


愛とは自然にやってくるもので、いまだに独り身である理由は、正しい相手にまだ出会っていないからだ、と考えています。

また、ロマンス志向型は、愛を待つだけで、愛をつくるための努力をしません。だからたとえ付き合ったとしても、何か問題が起こると

「愛って努力して手に入れるようなものじゃないでしょ?だからこの人は“運命の人”じゃない」

と判断してしまいます。

歴史上ほとんどの時代において、愛のために結婚するなんてばかげていると思われていました。

そもそも結婚とは、経済性と利便性にのっとったものでした。

自分の父親の所有地が、相手の父親の土地と隣同士だったから結婚する。あるいは、貧しい家に生まれて、相手から結婚と引き換えに牛12頭をもらえることになったから結婚するなど。


一方で、古代から人類がつねに愛を経験してきましたが、愛とは婚姻関係以外でするものと考えられていました。

「愛のために結婚する」という考え方が広まったのは1750年頃、ロマン主義の時代にまで遡ります。

愛の詩を吟じる哲学者たちによってヨーロッパで始まった思想運動が、世界中に広まったのです。

ロマン主義が愛を「病気の一種」から、長期的な関係を求める新モデルにまで押し上げました。

それから数世紀がたったいまでも、ロマン主義が私たちの恋愛観を支配しています。

ロマン主義思想の影響を受けていると「運命の人」を待ち続け、自分の現実離れした恋愛観にそぐわない人は拒絶して、何年もの時間を無駄にすることになります

現代では、ディズニー映画やラブコメに影響され、素敵な出会いがあり、最後は白馬の王子様と永遠に暮らすと思わされてしまいます。

【ロマンス志向を克服するために】


理想と違う恋愛に対して心を開く。白馬の王子様は手が届かないから2番手と結婚するのではなく、そもそも白馬の王子様なんて存在しないことを理解することが大事です。

具体的には、下記のことを理解し実行することです。

・完璧な人などいないことを理解する

「白馬の王子様でも寝起きの息はくさい」。理想の人の外観は、理想通りではない可能性があることを受け入れる。

・どんな結婚生活も、努力を要することを理解する

信頼関係を築き、維持するために日々努力を惜しまないこと。

・愛はあちらからやってくるという幻想を捨てる

誰かを見つけるために努力し、出会い方にこだわらない。

・SNSで目にする理想の恋愛像を信じない

SNSはこのうえなく幸せで情熱的かつ写真映えする恋愛を、誰もが簡単に手に入れているように見せます。どの投稿も過剰なほどフィルターがかけられていることを理解する。

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