流行るお店の理由 Vol.4

目指すは“究極の”ファストフード。

予約が取れない人気店『聖林館』の柿沼進氏が、
自らを否定するかのような新スタイルで出店。その想いを尋ねた。

※こちらの店舗は、現在閉店しております。

予約が取れない人気店『聖林館』の柿沼進氏が、自らを否定するかのような新スタイルで出店。その想いを尋ねた。

ピッツァマン オオイマチ

PIZZAMAN OIMACHI

味を守って、スタイルは手軽に。名人、柿沼進が掲げる新潮流。

「ある意味、目指しているのはマクドナルドですよ!」

豪快にそう言うのは、日本一のピッツェリアとの呼び声高い『聖林館』のオーナーシェフにして、『ピッツァマン』をプロデュースする柿沼進氏だ。

「『サヴォイ』と『聖林館』では、ピッツァを予約して味わうスタイルを確立した。今度は、徹底的に気軽さにこだわりたいんですよ」

自らが創り上げてきたものの全く逆を行く破壊的前進。そこには、「『聖林館』では、さらにマニアックにやる。でも、ここでは、できるだけ多くの人たちに本物のピッツァの旨さを知ってほしい」という想いが込められているのだ。

この店はもちろん予約不要。斬新な建物も明るく開放的で、ランチには350円という破格のミニピッツァまで登場。そして、やはり柿沼氏、味への妥協は一切ない。

「作り方なんて、それほど変わるわけじゃない。秘密なんてないよ」と笑うが、粉や水のわずかな分量の差、窯の中でのコンマ数秒の焼き加減が決定的な差を生むのだ。

焼きあがった生地はモッチリとしていながら歯切れがよく、1口1口と噛みしめる度に、小麦の風味がじわりと身体を駆け抜ける。こんな店がマクドナルドのように日本中にあったら……。そんな夢すら抱かせる名店の登場に拍手だ。

左.ランチはマルゲリータほか3種類のミニピッツァが登場。各¥350

右.ブロッコリ¥1,400。ディナーメニューは『聖林館』と同じものが味わえる

左.スカンピのリングイネ¥1,900

右.「ピッツァ作りは寿司と似ている。シンプルだけど人によって差が出る」という柿沼氏

マルゲリータ 新鮮なモッツァレラチーズ、酸味が程良く舌を刺激するトマトソース、バジル、そして生地のバランスの良さが圧巻。ディナーのレギュラーサイズは¥1,500

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