2024.02.12
現代の“教育・お受験”リアルドキュメント Vol.48首都圏中学受験界の一大ブランドである、御三家。男子は開成・麻布・武蔵、女子は桜蔭・女子学院・雙葉を指す。
そんな男子御三家の中でも、麻布はとりわけ自由な校風だ。系列校もなく、中高6年間だけの学園ゆえに、その自由の実態と価値は進学してみないとわかりづらい。
そこで麻布OBの筆者が、前編・後編にわたってその一端を紹介していく。
取材・文/蓬(よもぎ)乱麻
前回の記事はこちらから
【麻布中高のすべて・前編】入試問題は大人でも解けない?合格のために必要な習慣と対策
▼INDEX
1. 天才をつくる英才教育の場ではない
2. 同窓会がない!?愛校心より愛部心
3. 麻布の自治は「五権分立」
天才をつくる英才教育の場ではない
男子御三家と呼ばれる麻布学園なら、さぞや強烈な鬼才たちがいるのではないか…。そんな想像をされる方もいるだろうが、実はそんなことはない。
そもそも首都圏中受界隈で本当にトップクラスの子どもは、開成や筑駒(筑波大学附属駒場)に進学することが多く、特に理系分野で学者の卵となるような人材は、麻布では多数派ではない。
前編で論じたように、粘り強い読解力と思考力を問う麻布の入試は、決して天才だけを集める英才教育のためではないのだ。
もちろん天才タイプがいないわけではなく、SAPIX時代から全校の成績上位者に名を連ねておきながら、麻布に入学すると堂々とゲームにハマるような変人もいた(彼はその後しっかり東大に合格して中央省庁に勤めている)。
とはいえ天才肌というよりは、芸術や文筆の方で早熟な才能を感じさせる麻布生の方が多かった。
中3国語ではグループで1冊の本を読破して共同で書く「卒論」、特定のテーマで論文を書く高1社会の「修論」でも思考力をみっちり鍛えられるが、理系方面については自主性任せというか、系統立った特別な授業は少ない。
麻布では高1と高2で「教養総合」という、土曜午前中を利用した選択授業を行う。ここでは教員が自由に設定した授業のテーマから、生徒が関心のある講座を選択する。やはりというか、芸術系や人文・語学系の講座が多い。
大学で学ぶような各国の言語や文学、芸術系ならばオペラの鑑賞や版画の制作、書道では「篆刻(てんこく)」を作ってしまったりと、机上の学習ではできない体験が目白押し。2年間しか履修できないのがもったいないくらい、好奇心を刺激される授業だった。
「勉強は高3からでいい」は本当か
読むことができます
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