
ミッドタウンのすぐ近く、六本木のど真ん中といえる堂々たる立地は逆に新鮮

青山・根津美術館前から西麻布交差点へと抜ける道沿いには、和洋の名店が点在している。その一角に、静かな存在感を放つこの店が仲間入りした

凛とした立ち居振舞いの室井さん

隅々まで行き届いた和の設えの中にもどことなくモダンさが漂う空間は、修業先の『山﨑』をはじめ、多くの人気店を手掛けているデザイナー・生長弘丞さんによるもの






フルオープンキッチンのカウンター席は臨場感もご馳走。会話も弾みそうだ

『ティエリー・マルクス』のダイニングや『ランベリー』の料理長を務めた経歴を持つ大塚シェフ。モダンでありつつもメインはあえてクラシックな料理も取り入れている

蕎麦のムース「出羽香 蕎麦」。出羽香は蕎麦の品種。下にはみじん切りの蕎麦粉のクレープを忍ばせている


「北海道 蝦夷鹿」。焦がしバターでフライパンに転がしながら火を入れた蝦夷鹿は、見事なロゼ色。しっとりと柔らかな焼き上がりだ。ソースは鹿の出汁とフォンドボーで作る王道のポワブラード(胡椒)ソース。料理はすべて12,100円のコースより



アンティークの扉が目を引くエントランス。参宮橋駅から目と鼻の先でありながら、日が暮れれば辺りは極めて閑静な住宅街だ




厨房には、肉の旨みや水分を逃すことなく焼き上げる「熾火焼き」のための薪窯も。メインの肉の種類を選べるおまかせコースは16,500円



店は、中目黒駅から少し離れた高台の住宅街にある。近隣の景色に溶け込んだ外観は思わず見落としそうになるが、引き戸のガラスにあるロゴと、季節の観葉植物が目印だ








壁面や天井の古い風合いを生かした空間は、キッチンと客席とが不思議な一体感を醸し出す。カウンターの後ろには80年代の真空管アンプやスピーカーも並び、非日常感を演出



夕方にもなれば子どもが自転車で行き交う、昭和の下町のような雰囲気に溶け込む一軒家。「おばあちゃんち」的ノスタルジーが漂う

神田で『いし井』を開いてから30年余り。その間、店を移すこと7回。現在はワンオペで店を仕切る石井氏

カウンター2席とテーブル一卓の小ぢんまりとして家庭的な店内

すべて8,800円の蕎麦懐石コースから。〆の「もり蕎麦」。蕎麦は群馬赤城産と千葉成田産のブレンド。幅1mm程度の蕎麦は、通称“水腰蕎麦”と呼ばれている







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