表紙カレンダー Vol.100

「無理やりこじ開けるんです」女優・吉岡里帆が、自由自在に豹変できる理由とは

30歳を迎えた吉岡里帆の、肝の据わった女優魂とは?


吉岡さんのいう“自由自在”とは、好き放題やるということではない。グラスに合わせて形を変える水のように、環境に応じてしなやかに形を変え、場を満たすということだ。

聞けば、その発想は誰かを見て養われたのではなく、トライ&エラーを繰り返しながら徐々に芽生えたもの。

『やま幸』から仕入れる天然生本まぐろをトッピングした、1日5枚限りの「ピッツァ・Y」3,000円。この表情がすべてを物語っている


「実をいうと、好きな女優さんや、尊敬している先輩のやり方に倣おうとしたこともあります。でも、うまくいきませんでした。

やっぱり、自分は自分でしかない。それに気づいてからは自分のウィークポイントを認めて、愛するように心がけました。

使いどころを変えれば、短所だって役に立つかもしれないと考え直し、今は自分のすべてを目の前の作品のために注ぎ込んでいこうと考えています」

肝の据わった女優魂である。それほどまでに割り切れているのならば、もはや動じることはないのではないか。

その感想を告げると、それまで毅然としていた彼女の表情が少し歪んで、照れ臭そうな笑みが見えた。

「さっきは見得を切るようなことを言いましたけど、大胆になりきれない自分もいて、撮影が終わって家に帰ると、あれで良かったのかな、これで良かったのかなと、くよくよしています。反省会はよくやります」

そう言うと、吉岡さんは一拍置いて自分自身を納得させるかのように頷きながらこう続けた。

「私は優等生でもなんでもないですし、20代から30代になったからといって頼りないところはまだまだたくさんあります。

ただ、自分の心配事を現場に持ち込みたくはない。家の外では明るく強くいたい。一緒に仕事をすることができて良かったと思ってもらえるような人間でありたいから」

その言葉を聞いて、今度はこちらが頷かされる。プロ意識の高い人だからこそ、プロフェッショナルたちと共鳴し、化学反応を起こせるのだ。

次はどんな展開を見せてくれるのだろう。期待を抱かせてくれる女優である。

■プロフィール
吉岡里帆 1993年1月15日生まれ。京都府出身。2013年に女優として活動を開始し、NHK連続テレビ小説『あさが来た』で注目を集める。8月25日公開の映画『Gメン』に出演中。WOWOWの連続ドラマW『落日』、舞台『ガラスの動物園』『消えなさいローラ』が控える。

■衣装
ワンピース 39,600円〈BAUM UND PFERDGARTEN/S&T TEL:03-4530-3241〉、ネックレス 1,595,000円、イヤリング 515,900円、リング 441,100円〈すべてTASAKI TEL:0120-111-446〉、バッグ 171,600円、シューズ 102,300円〈ともにJIMMY CHOO TEL:0120-013-700〉


▶このほか:「素敵な人に出会えたら…」30代に突入した、女優・白石麻衣が語る結婚観とは



東京カレンダー最新号では、吉岡里帆さんのインタビュー全文をお読みいただけます。
東カレに語ってくれた、彼女の役者としての変化とは?

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