美容師を経て起業。ビジネスを成功に導くために、絶対に譲れないファッションのポイント[東京カレンダー

名品には数々の効力がある。

身に着けることで日々のモチベーションアップにつながったり、自分に自信をくれたり――。

まさに、大人たちのお守り的存在だ。

本連載では人々から愛され、流行に左右されることない一生モノの“ファッション名品”にフォーカス。

今回登場するのは、美容師を経て数々の事業経営をする藤原朋哉さん。彼が紹介してくれるアイテムとは？

▶前回：港区ママから大人気！毎日履いて“お洒落で快適”が叶う、ロジェヴィヴィエレザーサンダルの魅力とは？

今回お話を聞いたのは、藤原朋哉さん

神奈川県出身。株式会社SUPER BLOOM代表取締役。現在は2店舗のカフェバー、1店舗の美容室を経営。その他、コンサルティング事業やデザイン事業をしながら、美容師、YouTuberとしても活動。

よく行くエリアは渋谷、三軒茶屋。趣味はレストラン巡り。

ファッションはなりたい自分を表現する場所

今回藤原さんが紹介してくれるのは、ジャパンブランド『エフェクター』のメガネ「TONE BK」だ。

2005年にローンチしたブランドで、男らしく骨太なフレームワークが特徴。日本の職人が1本1本すべて手作業で作っている。

松田翔太さんや木村拓哉さんが私物で使用していることでも話題になり、じわじわと人気を博しているブランドだ。

表参道のメガネショップ「オプティカルテーラークレイドル青山店」で今年初めに約4万円で購入

ファッションのこだわりを聞いてみると…、「自分のなりたい姿を表現するための手段ですね」と藤原さん。

その価値観には、美容師としてスタートした彼のキャリアが影響していた。

「今は色んなビジネスをやってはいるのですが、僕は元々美容師しかやっていなかった。なので、ルーツはそこにあって、少なからず『お客様の見本でありたい』という意識があるんです。

それに加えて環境が変わった今は、『経営者として信頼される人でありたい』という思いが強くなってきた。会社の代表という立場上、ファッションは信頼感につながるように意識しています。このメガネは、大人っぽく演出してくれるところが気に入って購入しました」

最近ジャパンブランドの魅力に気づき始めたという。取材の日のリングは『アサミフジカワ』をつけていた。

同ブランドのリングを左手人差し指にも。

砂漠地帯に雨が降り、花が咲くように…

さらに当日、彼が持参してくれたのが、このレコードだ。「ファッションアイテムではないのですが、かなり思い入れがあって…」と藤原さん。

というのも、現在の会社名を決めるきっかけになった曲なのだという。

NYを起点に活動するインディーポップバンドMisterwivesのアルバム『SUPERBLOOM』。レコードは、2021年にオンラインサイトで約5,000円で購入

「音楽からインスピレーションを受け、曲名の意味を知り、社名を『株式会社SUPER BLOOM』にしました。自分の人生においてとても大事な存在です」

スーパーブルームとは、伝説の自然現象「異例の降雨によって、砂漠地帯に大量の花が咲く現象」のことをいうのだとか。

「予想もしない現象を起こしていくという思いや、誰もが不可能だと思っている社会的な問題を解決していくという思いを込めました。奇跡のような、成し遂げなければならない未来の目標に向かって…。

曲でも、『報われないことがあっても急に変化は訪れる』ということを歌っていて。それって人生だなと思ったんです」

会社を起こして3年。これからの夢は、彼の中に溢れんばかりにある熱い思いを会社のスタッフたちに伝えていくこと。そして、社会や環境に対して本当に意味があることを仕掛けていくことだ。

◆

藤原さんにとって、ファッションとは自分の原点でもある。

原風景は高校生や専門学生のときの自分。なけなしのお金で、古着店で店員さんと話しながら洋服を買ったり、少し背伸びしてブランドものを身に着けてみたり…。

当時は自分を表現できる場所がそこしかなかった。

でも大人になった今、美容師だけに留まらないいくつもの仕事を通して、自身の思いを形にすることができたという。そんな彼にとってのファッションとは、「初心を思い出させてくれる大切な存在」なのである。

スーパーブルーム――砂漠の地に降り注ぐ恵みの雨のように、彼は多くの人に影響を与える人物となっていくに違いない。

▶前回：港区ママから大人気！毎日履いて“お洒落で快適”が叶う、ロジェヴィヴィエレザーサンダルの魅力とは？

▶あわせて読みたい：一流タレントが着こなす、グッチ＆ロエベの秋冬ルック。夏限定のイベント情報も！

▶Next：8月30日水曜更新予定
「大人の学び直し」をきっかけにある名品と出会って…？