「東京カレンダーみたいな世界なんてあるわけない」。
時に人はそうつぶやく。しかし、東カレ的ライフスタイルを実践する男性は確かに存在するのだ。
本連載に登場するのは、マッチングアプリ「東カレデート」のユーザーである独身男性たち。リアルな恋愛観やプライベートの過ごし方など、意外と不鮮明だった独身男性の生態が反響を呼んでいる。
今回登場するのはITコンサルタントとして働きながら起業もしているA.Aさん。8年間付き合った彼女と別れ、新たな恋を探す34歳の彼に、その背景とこれからの夢を聞いた。
取材・文/大石智子
撮影/長尾真志
▶前回:29歳経営者の恋愛は、なぜ3ヶ月で終わるのか!?「恋人中心の生活になるのが怖い」 と語る心の内
1989年、大阪府出身。同志社大学法学部卒業後、SEとして都内IT企業に勤務。
大手コンサル会社を経て昨年独立。フリーのITコンサルタントとしてシステム戦略の策定などを担う。友人と起こした会社では、今後、音楽事業を拡大する予定。
ひとりの女性に8年間を捧げた、高収入東カレ男子
気取らないカジュアルなシャツ姿で取材現場に現れたA.Aさんは、IT戦略のプロとして稼ぐコンサルタント。現在の年収は2,000万円超えとのことだが、高収入に浮かれる感じはまったくない。
住まいは麻布十番。気っ風よく夜遊びすることもあるが、派手な生活が好きなわけではなく、ギターや美術鑑賞、マリンスポーツなどの趣味に没頭するタイプである。
スペックを聞くと東カレデートでの“いいね”も多そうだが、彼女いない歴1年半。過去の交際人数はひとりで、その元彼女との交際期間は8年間にも及ぶ。交際人数が少ないのには、学生時代の“ある経験”が関係しているとか。
それでも今は恋愛に悲観的なわけではない。デキるビジネスマンで朗らかなキャラクターを持ち、グルメにも詳しい34歳、高収入東カレ男子の生態に迫る。
25歳で初めて彼女ができて、今まで付き合ったのはひとりだけ
―― 過去の恋愛について教えてください。
初めて彼女ができたのは25歳の時。それまで全然モテなくて、自分からガツガツすることもなかったです。
というのも、中学3年生の時の失恋がトラウマになって、アタックするのが怖くなってしまったんです。当時、まだ恋愛経験がなかったんですよね。
好きな子ができたのですが、1回告白して振られたのにその子にしつこくしてしまった。それで嫌われて女子のグループからも噂されて、そこから社会人になるまで恋愛が億劫になっていました。
―― 女子のグループの噂、怖いですね。
同じクラスにいると敏感にわかります。それで友達以上に距離を詰めることがトラウマになってしまって……。
―― 25歳での初彼女とはどうやって知り合ったんですか?
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