大人気の「もつ焼きのんき」で四谷三丁目をけん引する社長が、この街の魅力を紐解く

「四谷三丁目のブランド力ってあると思う。その発信をけん引する存在でありたい」


荻野さんは現在、四谷三丁目と荒木町に業種が異なる4店舗を展開。『四谷 もつ焼のんき』『赤身とホルモン焼 のんき』『鶏焼肉のんき』、そして『酒場のんき』

「同じ業態を複数やるよりも、地域の人や常連さんが気分で選べるような店づくりを目指したかった」と話すように、キャラクターが異なる4つの店は連日、どこも大盛況。

人気の理由はメニュー開発に力を注ぎ、つねに美味しさのための工夫を惜しまない企業努力はもちろん、サービス精神あふれる接客にもある。

飲食業界の人材不足が深刻といわれる中で、次々に新しい店をオープンすることができるのも、“地域のつながり”があるからこそ。

「たとえばバイトの子が学校を卒業したり、就職で引っ越すというときも後輩を紹介してくれたりするんです。うちの店はそうやって働いてくれるスタッフが本当に多くて、ただただ感謝の気持ちしかないです。

会社の運営陣にも僕の地元の後輩が何人かいて、みんな家族のような感じ。昔から知っているから、思ったことを素直に言い合える関係ができている。

共働きの家の小学生たちは、困ったときは“のんき”にくればいいよというふうになっていて(笑)、地域ぐるみの付き合いが信頼関係を生んでいます。

みんなが安心して働ける場所があるのは本当にいいことだなと思うし、そういう場であるように努めたいです。一見、とっつきにくいイメージがあるかもしれないけれど、実はその懐はとても広くて温かいんです」

東京の“街の表情”は実にさまざまだが、ここは東京でも指折りの美食密集地でありながら、心がほっと和むような懐かしさや温かさがある。

新旧が互いに敬意を払い、それぞれの個性を尊重してきた歴史が、この街の今につながっている。

それでは、四谷三丁目エリアを愛するひとりとして今後の展望や地域のさらなる発展のために期待することは?

「海外からのお客様も少しずつ戻ってきていますし、この街の魅力をたくさんの方に知っていただけるのは地元出身者としては本当にうれしいことです。

『多仁本』や『車力門 おの澤』など、親交のあるよく行くお店がミシュランの星を獲得して、全国からお客様がいらっしゃるのもとても誇らしいこと。

今までどおり、地域交流を大切にしながら、僕たちもいろいろな刺激を受けて切磋していきたいです。

飲食店だけではなく、メイド・イン・四谷の人やモノがここからたくさん羽ばたけるような場所を目指して、僕らもその一翼を担える存在になれたら幸せです」

新しい店も昔から続く老舗もみんなで手を取り合って、地域の発展や活性を目指す。

四谷三丁目エリアに暮らす人や通う人が愛着と誇りを持ち続ける限り、この街は輝きを放ち続ける。

荻野氏が通う四谷三丁目の名店たち


1.四谷三丁目の胃袋を支える四川料理店
『四谷 中国料理 峨嵋山』


円卓テーブルがある空間で本格四川料理を。

2時間の飲み放題を含むコースは6,000円とお値打ち。「麻婆豆腐は必食!」だとか。

2.昔ながらの江戸前鮨で自慢のマグロを!
『日本橋 寿司金』


創業は明治34年。先代から唯一、のれん分けを許された大将が握る鮨は絶品。

中でも「マグロが最高なんです!」と荻野さん。

荻野氏が展開する「のんき」の人気店が四谷三丁目には4軒も!


もつ焼き、赤身とホルモン、鶏焼肉、酒場と業態が異なる4店舗を展開しており、どの店も価格帯はカジュアル。

夜は混み合うので予約は必須。

【後編】 7/11に公開!
■「のんき」と「肉山」が奇跡のコラボを果たした、唯一無二の肉の名店


■プロフィール
荻野貴匡 1981年東京生まれ。ネクストグローバルフーズの代表として四谷三丁目エリアをはじめ、多くの飲食店を展開。荒木町、四谷三丁目在住歴は35年以上!


▶このほか:芸人・見取り図が美女と三角関係デート。ふたりが語る、東京で叶えたい野望とは?

8月号の『東京カレンダー』は初出しのエリア「四谷三丁目」を大特集。

この都心のど真ん中にある秘密基地を攻略すれば、東京はもっと面白くなる!

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