季節の土鍋ごはんに歓声が上がる!大人のしっぽりデートで訪れたい、注目の星付き和食店

都立大学駅近く、昭和レトロな商店街の一角に佇む『八雲うえず』。

同店は、『赤坂 菊乃井』で料理長まで務めた店主が腕を振るう和食店。

2022年末には星も獲得しており、東京はもちろん世界中の美食家から注目を集めている一軒だ!

寝静まった「八雲通り」に漏れ出る温かな灯りに、早くも名店を予感

駅から目黒通りを越えた先にある、商店街の東端に立地。都立大学は上江洲さんが“菊乃井”の寮を出て、初めて暮らした街であり、また奥様の出身地だそうだ


“菊乃井”といえば京都を代表する料亭で、2004年に待望の東京支店を開業。

店主の上江洲直樹さんはその立ち上げから参加しており、16年もの間、支えてきた。

独立に際し都立大学を選んだ理由は、土地勘があっただけでなくこの街に「大人がゆったり過ごせる店があまりなく、ならば自分が、と奮い立ったから」だ。

正統派な佇まいをいい意味で裏切る、穏やかな空気感に心がときほぐされる

隠れ家の風情漂うエントランスを抜けると、清々しい木曽檜の白木カウンターが出現。席間もゆったりと設けられており、大人が憩うのにふさわしい空間だ


モダンな趣の中で際立つ檜のカウンター越しに供される料理が、名店の流れを汲むことは出汁の引き方だけを見ても明らか。

“菊乃井”も愛用する利尻の“蔵囲昆布”を55度で1時間煮出した後、枕崎の本枯節を合わせている。お椀で味わえば、馥郁たる香りと滋味に、確かな実力のほどがうかがえる。

もちろん独自に美味しさを追求する努力も重ねており、例えば、仕入れる魚介はすべて自ら開拓した小田原・早川漁港の朝漁れ。

お造りなら、個々の魚の状態を見極め、キャビアやカラスミの塩気と合わせるなど、食べ方でもひと工夫。

手間暇をかけた季節の料理を、手の届くコースに凝縮


「向付」は刺身の盛り合わせ。

この日はホタルイカのペーストで食べるアオリイカなど。


今年から仕入れる静岡・藤枝の筍に花菜とワラビを用いた「お椀」。

花山椒が香る春の味わいだ。


「焼き物」でサワラの西京漬。緑が美しい餡はアスパラガス。

季節の土鍋ご飯に歓声を上げてしまう!

「釜炊き御飯」は大きなムギイカを丸ごと炊き込んで豪快に。うすい豆も香る。料理はすべてコース(18,500円)より


開店してまだ2年余りだが、着実に進化を続けている。

そんな正統派の日本料理を気軽に味わってほしいとリーズナブルに提供するところも、普段着感覚のデートで重宝される理由。

「まずは地元で愛される店でありたい」と語る上江洲さんの柔らかい笑顔に、本物のなんたるかを知る。


昆布で丁寧に出汁を引く上江洲さんは、沖縄出身。

本物の日本料理を極めるべく上京し、『赤坂 菊乃井』に。独立前には『HAL YAMASHITA東京本店』で統括料理長も務めた。

■店舗概要
店名:八雲うえず
住所:目黒区八雲1-3-9
TEL:03-5726-9359
営業時間:18:00~ ※予約制
定休日:不定休
席数:カウンター9席

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