2023.05.17
グルメな大人が集う街、目黒。どんな飲み会のシチュエーションにも、最適な名店が揃っている。
とことん飲みたい友人と、今夜は焼き鳥気分の日に、愛犬を連れて、美容を気遣う相手と…使えるお店が勢ぞろい!
仲間とよく話したい日はよく酔いたい日でもある。
そんな時は、目黒でも酒が安いと評判のこの店で、気兼ねなく飲んで、語って、寛げばいい。
◆
飲兵衛にとってグラスが空なのに次を注文しづらいことほど寂しいことはない。
特に酒豪ばかりが集まって、お互いに心なしか遠慮し合うなんてのは、大人にはナンセンスだ。
この街で、そういう相手とざっくばらんに語りながら、とことん飲める店がダイニングバーの『SIBAFU』である。
白壁のカフェのような店に入ると、そこはレコードや本が並ぶ男の趣味部屋的な空間。
メニューを開けば酒の大半が一杯500円~650円で一品料理も同額。
特に嬉しいのが「マッカラン」がグラスで1,100円で、「モエ・エ・シャンドン」のボトルが9,130円と、安定のブランドも破格なこと。
いい酒も気楽に飲めて、いつになく会話も弾むだろう。
“海外のホームパーティー”をテーマにかまえた店だから、居心地も価格もすべてがカジュアル。客層は20代から70代まで幅広く、誰もが話しにきている雰囲気である。
まるで学生時代に経験した懐かしい時間のようで、でも酒は大人のセレクトで空気感も落ち着いている。
客層のいい目黒だから、単価が安くてもそんな至福の会が叶えられるのだ。
■店舗概要
店名:SIBAFU
住所:目黒区下目黒1-7-5 バーナードハウス 1F
TEL:03-6321-6315
営業時間:17:00~(L.O.22:00)
定休日:火曜
席数:テーブル22席、カウンター4席
舌が肥えていて、たくさん食べる相手との会食は、店選びから難しい。
焼き鳥激戦区である目黒なら食べ応えがあり、かつ美味しい店も見つけられる。
◆
食い道楽なら焼き鳥の名店『鳥よし』の系譜を継ぐ店が目黒に3軒あると知っているだろう。
そのうちの1軒が、笹谷政文さんが開いた『鳥焼 笹や』だ。
笹谷さんは『鳥しき』の池川義輝さんの兄弟子にあたり、この道30年。
実は元会社員で、その頃通っていた焼き鳥の店主に憧れて修業を始めた。『鳥よし』で10年以上腕を磨いた後、2005年に独立。
師匠たちのように、仕事終わりの人々の舌を技で喜ばせている。
檜のカウンターの目の前に、新鮮な肉がずらりと並ぶ。
「鳥焼」の名も納得の肉々しさに満たされる
きんかんと卵管の間にレバーを一片挟むのが笹谷さん流。大きく濃厚な卵黄が口内を満たす。
「ちょうちん」495円。
バリっとした皮とジューシーな肉のバランスがいい「手羽」440円。
塩で食べる分、皮の香ばしさがより伝わる。
使用するのは福島の伊達鶏。「レバー」は弱火でとろとろに、「手羽」は皮と身のコントラストを明瞭に、部位ごとの火入れは円熟の域だ。
そんなハイレベルなコースはストップ制。満腹になるまで食べても、店主の良心で会計はひとり1万円ほどである。
欲深い、手強き相手を満たす店も、目黒にはちゃんと存在するのだ。
■店舗概要
店名:鳥焼 笹や
住所:目黒区目黒1-24-6 室井ビル 1F
TEL:03-5719-7627
営業時間:17:30~(L.O.22:30)
定休日:日曜
席数:テーブル15席、カウンター10席
ペット同伴で入れる店が多いのも目黒の特徴。
中でもこの街の懐の深さを表すのは、愛犬と一緒に楽しめる駅前の焼肉店である。
◆
『焼肉ぽんが』は目黒で生まれた人気店。
韓国にルーツをもつオーナーが始めた店で、店名の“ぽんが”とは韓国語で「本家」を意味する。
目黒本店は店頭にテラス席があり、そこはこの界隈の愛犬家なら知っているペット同伴可能な場所。
店長によると、なんと1日5~6匹のワンコが来店するという。
ワンコ用のメニューがある訳ではなく、人間が頼む肉と同じものを味付けなしで提供する。
つまり同店が取り扱う特選黒毛和牛であり、それを飼い主が焼いてワンコ用の皿に盛る。
人間の必食はロングセラーの「たたみネギタン塩」だ。
タンにネギをぎっしりのせ、畳んで両面を焼くスタイルで、蒸し焼きとなったネギはジューシーかつふわふわ食感。
焼肉を堪能しつつ、隣客と愛犬トークで盛り上がる社交場的一面もあり。
旨い肉に味をしめたワンコが散歩の度にここで立ち止まるようになるのはあしからず。
■店舗概要
店名:焼肉ぽんが
住所:品川区上大崎2-17-5 デルダンビル 1F/B1F
TEL:050-5811-5700
営業時間:【月~土】16:00~(L.O.23:00)
【日・祝】16:00~(L.O.22:30)
定休日:無休
席数:テーブル54席
ビジネスパーソンにとって多種の野菜を取ることはなかなか難しい。
そんな野菜を渇望している相手を誘うに最適なワインバーも、目黒にはある。
◆
店の窓越しに見えるのは棚にずらりと並ぶワインボトル。
カウンター8席だけの『aizbar』は、アメリカワインと野菜たっぷりの料理を楽しめる店だ。
店主の江藤 愛さんは、元はレストランのマネージャーをしていたが、「もっとお客さんと近い距離感で接客をしたい」と独立開業。
3ヶ月かけてワイナリーを巡るほど好きだったカリフォルニアワインを豊富にそろえ、グラスでも20種以上を提供する。
料理はアラカルトとコースがあり、常連は野菜目当てにここへ集まる。
特に好評なのが「本日の彩り野菜と鮮魚のサラダ仕立て」。
30種以上の野菜が盛られたお皿はブーケのような美しさで、よく女性客から歓声が上がるとか。
そんなサラダに合うのはカリフォルニアの柔らかなシャルドネ。
滋味深い野菜に豊かな大地のワインを飲めば、明日へのパワーチャージは万全だ。
■店舗概要
店名:aizbar
住所:品川区上大崎2-26-5 メグロードビル 2F
TEL:03-5434-0117
営業時間:18:00~(L.O.22:00)
定休日:日曜、祝日、不定休
席数:カウンター8席
今月の『東京カレンダー』は「目黒」特集。東京に親しんだ大人が向かうべき目黒の人気店を押さえれば、日常のディナーはより充実する!
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※東京カレンダーは毎月21日頃の発売です。今号は4/21(金)から。
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