2022.12.17
デビュー以来、歌手・女優として輝き続け、今年はビルボードライブでのツアーも開催中の斉藤由貴さん。
独特の空気を醸しながら、ゆるぎない地位を築き上げてきた彼女の、秘めたる心の内に迫った!
ミニチュアの世界って第三者の目線で物事を掌握できるから面白い
「子どもの頃は、よくお菓子の空き箱で箱庭を作って遊んでいました。手先が器用だった父には本格的なドールハウスを作ってもらいました。
ミニチュアに惹かれます。なぜでしょう。世界を掌握したい願望があるのかもしれません」
東京の湾岸地区にある小型模型のテーマパークで撮影を終えた斉藤さんは、ひと言ひと言を噛み締めるように話し始めた。
聞くと、彼女がいう「掌握」は支配することとはまったくの別物で、第三者の目線で傍観する感じに近い。ユニークな発想である。
女優・斉藤由貴にしか醸し出せない空気の根源
斉藤由貴という人はアイドルとしてデビューしたときから独特の空気を醸し出してきた。
年齢を重ねて仕事の内容は変われども、彼女の可憐さや儚い雰囲気は「変わらない」印象がある。
社会に揉まれると人は個性を失いかねないのに、どうしてそれが可能なのか。当のご本人は言った。
「今となっては笑い話ですが、ずっといじめられっ子で、やむにやまれず自分が異質の存在であるということに向き合い続けてきたんです。
それで、悟りました。なんであれ、人は過剰な部分と欠落した部分を併せ持って生きていくしかないのだと。
わたしでいえば、社会人としてのバランス感覚が欠如したエイリアンみたいな自分と付き合うのはしんどい。でも、それを客観的に認知できてさえいれば、あとは自分の過剰な世界観を強靭にすることだけ考えていればいい。
支えてくださるまわりの方々には時に迷惑をかけてしまいますが(苦笑)」
自分の残り時間をいかに味わい尽くすか。自問自答しています
アイドル時代から、ふわりと風に乗って流れるような不思議な奔放さを感じさせる彼女だが、きっとたくさんの迷いや重荷を感じて生きてきたのだろう。
さらに斉藤さんは照れたように笑い、「人間くさい、情けない本音なんですけど」と前置きして、こう続けた。
「スマートフォンって気軽に調べ物ができちゃうし、ものすごく便利なんだけど、ともすると、情報の洪水に翻弄されてしまう。
自分に必要なものを見分け、本当にやりたいことにしっかりとフォーカスを当てていきたいですね」
斉藤さんの目は光を帯びていた。「惑わされない」という強い意志を感じさせた。過剰と欠落のはざまで彼女は本能を見つめ、自分を解放しているのだろう。
最後に見せた微かな微笑みは危うくて、色っぽかった。
■プロフィール
斉藤由貴 1966年神奈川県生まれ。85年に『卒業』で歌手デビューし、『スケバン刑事』でドラマ初主演。今年12月、東京・大阪・横浜のビルボードライブにて公演を開催中。
■衣装
ピアス〈ケイテン TEL:03-6206-6429〉、リング〈ペルラジオーネ/ラ パール ドリエント TEL:078-291-5088〉
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◆
東京カレンダー最新号では、斉藤由貴さんのインタビュー全文をお読みいただけます。
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