2012.09.21
吉田 類vs大竹 聡 粋人に訊く酒場指南 Vol.22杯目
胸を打つ説教か笑顔か、
名物大将に会いに行くなら?
25歳で西荻窪に店を構えて今年で39年目。『やきとり雅』の店主・筒井治雅さんは、とにかくよく動く。
お客からの注文を取り、焼き台に立ち、酒も注ぐ。自らを「現場主義」というように、ただ腑瞰視するのはおそらく性に合わないのだろう。
1年中8℃に設定しているという店の冷蔵庫には140~50種もの日本酒がずらりと並ぶが、そのほとんどの蔵元に足を運び、醸造家とのコミュニケーションをとってきた。
「39年間で450以上の蔵をまわった。きっちり勉強するために毎年、毎年、欠かさず蔵に行くんです。そうして見聞きしてきたものは、僕の財産であり、この店の売りであり、誇りでもある」と筒井さんは言う。
去年は石巻、今年は三重、来年は?と訊ねると「長野か高知かな」と、いまから心待ちにしている様子。
「開店当初は地酒の“じ”の字もなかったですから。昭和52~3年ころに、越乃寒梅がきっかけで地酒ブームが起こって。うちの焼き鳥が1本30円だった時代に、千円でもいいから飲みたいって人もいたんですよ」
店主の日本酒愛を肌で感じながら、杯を傾けるのもまた楽しい。
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