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  • 東カレ不動産~不動産迷子な貴方の悩みを解決します~ Vol.2

    子どもの受験に備えてマンション購入を決意。世帯年収2,500万超なのに、物件探しに難航する理由

    中学受験に向けて有名公立小学校の学区に移住を希望したはいいが…


    まず、美彩季さんが言う白金小学校とは、東京都港区白金台1丁目にある公立小学校だ。

    設立は明治9年まで遡る伝統校で、場所柄もあって富裕層の子弟が多く、受験熱の高さは都内でも指折り。番町小学校(中央区)、青南小学校(港区)と並んで都内の御三家公立小学校に挙げられる有名校だ。

    「私も夫も中学受験の経験者ですが、今後、公立・私立問わず、完全中高一貫校が増えていくことを考えると、長男が受験する頃の競争率は今の比ではないでしょう。

    夫は、長男が中学受験に失敗しないためにも、受験への理解があり、通う児童も上昇志向が高く、塾通いする子が多い公立小学校に通わせたいと考えたようです」(美彩季さん)。

    そこで目をつけたのが白金小学校だった。学校選択希望制については知っていたが、確実に入学するためにも学区内でのマイホーム探しを選んだのだという。

    それに対して、教育と不動産の両方のプロである「TERASS」の高山さんは言う。

    「美彩季さん夫婦のように、希望する学区内で家を探したいというケースは過去にも相談を受けた事があります。ですが熱心であればあるほど、そうした家庭の多くが必ずと言っていいほど陥る“落とし穴”がある。

    おそらく、美彩季さん一家の場合も同様でしょう。当然、一般的な不動産業者はそれを指摘してはくれません」(高山さん)


    学区移住を検討する家庭の多くが陥る“落とし穴”とは?


    学区移住のためのマイホーム探しで陥る“落とし穴”とは何なのか。

    それは、美彩季さん夫婦が検討しているマンションについての詳細を聞いていくと、明らかになる。

    「不動産屋には、学区内で家を探したいということ。あとは夫婦ともにリモートワークが増えたので、ワークスペースが欲しいということ。それから将来的に子どもがもうひとり増えることも見越し、間取りは3LDK以上、できれば4LDK。広さは 80~100 平米は欲しいということを伝えました」(美彩季さん)

    すると、現在検討している白金のマンションを紹介されたのだという。

    「専有面積が77平米の2LDKです。今はともかく、長男がもっと大きくなって、家族がひとり増えることを考えると狭いのかな?とは感じています。でも、長男の将来のためにも我慢しなきゃいけないのかなって」(同)

    その物件価格は、当初の想定を超える1億5,800万円とのこと。

    美彩季さんの夫が、知人を頼って周辺のマンション相場を調べると、平米単価170万円(坪単価560万円)が相場だった。最初は随分と割高な価格に驚いたが、どうするのか悩んだ挙句、「仕方がない」と腹をくくったようだ。

    「私たちが希望する白金エリアは、物件はあっても2億円を超えることも多くて。ファミリータイプの手頃な価格のマンションは多少割高でもすぐに売れるため、早く決めないとすぐに無くなる。不動産屋からは、そう言われています」(美彩季さん)

    これこそが、学区移住の際に陥りがちな“落とし穴”だと高山さんは言う。

    様々なクライアントと接してきた高山さんが、ここまで危惧する理由とは?

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