「あの頃の自分が思い描いていたオトナに、ちゃんとなれてる?」
高校卒業から12年。
これは様々な想いを抱えて上京してきた、男女の物語だ。
恋に仕事に、結婚に。
夢と現実の狭間でもがく30歳の彼らが、導き出した人生の答えとは?
◆これまでのあらすじ
エリート弁護士として“勝ち組生活”を送っていた、ムラタク。しかし「東京で、どうやって生きていったらいいのかわからなくなった」と千紘の前でこぼす。
そんなとき「実家にいる父が危篤だ」という知らせを受けて…?
▶前回:エリート弁護士が30歳の女に振られた、想定外の理由とは
夏原千紘、29歳。衝動的な帰省
羽田発、松山行きの飛行機内。私の隣には“ムラタク”こと村林拓也が座っている。
仕事がイヤになり休職することを決めた私は、衝動的に愛媛行きの飛行機へ飛び乗った。…同じく、地元に帰ることになったムラタクも一緒に。
「ムラタクはどうして愛媛に?」
「父さんが倒れた」
......
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