食通が惚れた、住宅街にある人気店3選!喧騒から離れてゆったりしたい日はここ!

2.クラシックな下町・田原町で名店仕込みの蕎麦とつまみを
『浅草 ひら山』


銀座線田原町駅から徒歩2~3分のロケーション。

都内屈指の観光地・浅草から一歩離れた住宅街は、賑やかな表通りから一本入ると驚くほど静かで、夜になると人影もまばら。

そんな路地裏で清楚な佇まいを見せているのがここ、『浅草 ひら山』だ。

五臓六腑に染みる蕎麦とこだわりの日本酒がもたらす至福の時間

「かけ蕎麦」900円。出汁には干し椎茸の旨みがさりげなく効いている

店主の平山 周さんはあの両国『江戸蕎麦ほそ川』出身。同店譲りのキリッと角の立った、真っ当な蕎麦を打つ。

蕎麦はつなぎなしの十割蕎麦。群馬・深山や埼玉・三芳など常時4~5種類を産地違いで用意し、大きな蟻巣石で挽く。

微粉ならではの喉越しの良さに加え、手繰るほどに清々しい香りが鼻腔を抜ける。

ふんわりと柔らかく、軽快な弾力も持ち合わせた「そばがき」1,100円


また、特筆すべきは〝かけ〞の出来栄え。

本枯節を用いた出汁はふくよかなコクが特徴で、ほろりと口中で溶ける蕎麦のコシと絶妙に絡む。

出汁と蕎麦だけで完結する旨さがその実力を物語るのだ。

スタイリッシュでモダンな空間が、上質な大人の時間を演出

早くも地元の蕎麦好きらが足繁く訪れている


平山さんが店の場所に田原町を選んだのは、「蕎麦屋=下町のイメージ」だったからだそう。

しかし、立地は下町ながら外観はスタイリッシュだ。

さらに、暖簾をくぐればクリーンな和の空間が出現。カウンター席からは、オープンキッチン仕様の厨房で調理する店主の姿が望める。

「穴子の煮こごり」

挽きたて、打ちたての十割蕎麦と上質な蕎麦前、さらに和食仕込みの酒肴と三拍子を揃えているのも同店の魅力だ。

「穴子の煮こごり」500円は、酒と水で柔らかく炊いた後、優しい甘辛味に味付け。

ほぼ穴子自身のゼラチン質で冷やし固めるため、舌の上でとろける

あん肝を蕎麦の出汁で炊いた「あん肝煮」1,300円


せいろ一枚で済ますも良し、旬のつまみで一献傾け、〆に蕎麦を手繰るも良し。近所にあったら間違いなく重宝する使い勝手に優れた蕎麦店だろう。

江戸の粋を感じさせる新店から目が離せない。

― 人気の住宅街 ―


浅草の喧騒を忘れさせるクラシックな下町「田原町」


浅草の西部に位置する田原町には、「東本願寺」を筆頭に寺院が多く存在。

職人の道具街“かっぱ橋”にも近く、住民には下町気質が息づく。ここ数年は若いオーナーによる雑貨店のオープンなども目立つ。

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