「彼以外を、好きになってはいけない」
そう思えば思うほど、彼以外に目を向けてしまう。
人は危険とわかっていながら、なぜ“甘い果実”に手を伸ばしてしまうのか。
これは結婚を控えた女が、甘い罠に落ちていく悲劇である。
◆これまでのあらすじ
大介と守の2人とこっそり二股交際をしていた美津。しかし、予想していなかったタイミングで大介からプロポーズを受け、美津の心は安易に揺らぐ…。
▶前回:二股状態で幸福をむさぼる女。ある夜、1人から「話がある」と切り出され…
「結婚してくれますか?」
口元をかすかに震わせながら言う大介。その手に自分の手を重ね、美津は自然と答えていた。
「はい、お願いします」
その言葉を聞き届けた大介は、厳粛な面持ちでティファニーの指輪を箱から取り出すと、美津の細い薬指にはめた。
「あーよかったー!......
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この記事へのコメント
大介は美津の浮気を知り、わざとプロポーズした上で、捨てるつもりだったのかな?