休日は遠征して「天ぷらの聖地」へ!食材の旨味を凝縮した究極の天ぷらに感涙

6年ほど前から、「もの凄い天ぷらの名店が静岡にある」と食通の界隈で話題になったこちらのお店。

なんでも、駿河湾の恵みと、地場野菜の香りを閉じ込めた天ぷらは、一度食べると強く記憶に刻まれるという。

今年3月に移転し、新たに風格ある佇まいとなってパワーアップした同店の魅力に迫る。



※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。

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東京からたった1時間半でたどり着く非日常へ

静岡駅からタクシーで約8分。目に飛び込むのは、静岡の木材で組まれた格子から透ける柔らかな光。500年超の歴史を誇る庭園を備えた旅館跡地に、虫籠をイメージした建物が立つ


到着の瞬間、まずは美しい店がまえにもてなされる。

扉を引くと、そこは富士山の岩が鎮座するウェイティングルームだ。

この『てんぷら成生』の店主・志村さんは、「遠くから来られる方が早めに到着しても楽しめるように」と語る。

光が綺麗に入るように設計されたウェイティングルーム。この空間とゆとりある男女別の化粧室を作ることは、移転の前提条件だった


ここで食前酒をいただき、木のアーチが粋な廊下を抜けると、この店自慢の圧巻のカウンターがお目見えする。

静岡の杉が端正に張られた天井や壁、樹齢300年超の京都北山檜のカウンターなど、目に入るもの全てが一級品だ。

時間の経過ごとにカウンターの照明が落ちていき、逆に庭の照明は明るくなって絵画のような眺望となる。500年続く庭園を前にする空間に、味覚も研ぎ澄まされる


着席すると、目の前はライトアップされた日本庭園。

食事が進むにつれ店内と庭の照明が4段階に調光され、幻想的な光景が広がる。


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ワインとのペアリングによって、天ぷらがさらなる美味しさの高みへ

「太刀魚」は油に入れた瞬間に火を止めて、下がっていく温度で火入れ。水分を抜きすぎないのが狙い。ペアリングでは「サンセール」を合わせる


そんな艶やかな空間でいただく天ぷらをさらに高めるのが、至極のワインペアリング。

ソムリエの中川啓子さんのセレクトと提供温度が完璧で、例えば出汁にくゆらす太刀魚には、旨みの奥深さが釣り合う貴腐ブドウが混ざった「サンセール」を合わせる。

熱くふかふかな身質に、ワインのハーバル調が重なるお洒落さたるや。

同じ一杯の温度が上がり、ふくよかさが増した頃にいただく銀杏は官能の域だ。

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