生まれながらに不平等 Vol.2

「年収1,000万って、東京では稼いでない層なの?」UNIQLOやZARAも着る男と、デートしてみたら…

「最近はお忙しいんですか?」

軽く挨拶を済ませた私は、食事をしながら目の前に座る亮太さんをジッと見つめる。

実は今回のデート。彼の仕事が忙しくてなかなかスケジュールが合わず、1ヶ月経ってようやく実現したのだ。

「全然スケジュール合わなくて、本当にごめんね…。でもちょっと落ち着いたから、しばらく週末はちゃんと休めそうなんだ」

業界人ならではの自慢などもなく、どこまでも爽やかな亮太さん。そんな彼の笑顔に、こちらまで笑顔になる。

「楓ちゃんは?普段、仕事終わりとかは何をしてるの?」
「そうですねぇ。買い物したり、ヨガに行ったりとかです」
「可愛い女の子の正解のような過ごし方だね(笑)」
「そうですか?いたって普通ですよ〜」

なんだか雰囲気もいい感じだ。亮太さんのことを、かなり「アリ」だと思った。

「亮太さんは?」
「平日は忙しいから、週末に溜まった洗濯物を片付けたり掃除してる。あとは飲みに行ったりかな」

そんな会話をしているうちにあっという間に時間は経ち、食事が終わってしまった。

「この後、どうしようか。楓ちゃん、もう1軒行ける?」
「はい。もちろんです♡」

そして2軒目へ向かおうと、お店を出たとき。突然こんなことを言われたのだ。

「ごめん。3,000円だけ、もらってもいいかな?2軒目は僕が払うからさ」


「え…?あ、はい。もちろんです」

徴収されるのは全く問題ないから、別に構わない。だが少し驚いてしまった。

一応、今日は初デート。「全額支払うよ」みたいな感じなのかと、勝手に思っていたからだ。

ただ、3,000円を渡しながらふと考える。亮太さんにとっても、デート代は結構痛手なのではないだろうかと…。彼にもそこまで余裕はないのかもしれない。

「ごめんね。僕、一応サラリーマンだからさ」
「いえいえ、こちらこそ。多めに払っていただいてありがとうございます!」

― サラリーマンだから、かぁ。

懐事情が見えた気がして、急に現実に引き戻されてしまう。

そして2軒目のBARに移動すると、いつの間にかディープな話になっていた。

「楓ちゃん、結婚願望はあるの?」

亮太さんからの質問に、思わず首を大きく縦に振る。

「もちろんです!子どもも早く欲しいなぁと思ってて」
「そうなんだ!」

急にパァッと嬉しそうな顔になった亮太さん。話を聞いてみると、どうやら彼は子どもが好きらしい。

「亮太さんって、絶対にいいパパになりそうですよね」

日曜の公園で、楽しく子どもを遊ばせている姿が目に浮かぶ。彼と結婚したら、それはそれは典型的な“幸せな家庭”を築けるだろう。

ただそれと同時に“最高水準”の生活レベルになることは、おそらくない。そんな限界値も見えてしまったのだ。

この記事へのコメント

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色々紛らわしい。中流サラリーマン家庭の損保OLが玉の輿に乗ろうとしている話のように思えてきてしまう。しかも専業主婦希望だけど子供を私立に入れたいとか?まさか違うよね?
タクシー代はもちろん出ない?タクシーが当たり前ではない… だから?嫌なのかなって。しかも亮太はキープとか偉そうで。
2021/11/09 05:4199+返信11件
No Name
東カレコメントで言うべきことではないだろうけど…
楓はこのご時世で1000万円稼ぐことがどれだけ大変なことかよく考えてみたほうがいい!
2021/11/09 06:4499+返信3件
No Name
今日の3つの連載、読もうと思ったらタイトルに全部年収が書かれていて、全てお金か絡むストーリーなのか〜と思ったら、ちょっとテンションが下がってしまった。
昨日の渉さんも年収5千万で仕立ての良いスーツは着るけど、ほかそんなにお金をかけてないとも言っていたし。年収いくら以下はセコい、ユニクロやザラ着てたら貧乏くさいとか、関係ないんじゃないかな…
2021/11/09 05:3387返信2件
No Name
年収5千万超える男性でもデート代は折半する人もいれば、年収500万の男性でも全額おごる人も。
2021/11/09 05:4473返信4件
No Name
亮太、自分を大きく見せようとせず、身の丈に合った生活をして自然体でいいじゃん。
そもそも年収1,000万円でそんな贅沢な生活ができるわけないよ。
2021/11/09 06:4364
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