狙っていた彼からデートに誘われた！それなのに「2回目はナシだな」と思われてしまった27歳OLは…

カケルさんの寂しげな目を見て、私は思わずハッと背すじを伸ばす。

― さすがに大口開けすぎた？はしたなくてあきれられちゃった…！？

緊張で、心臓がバクバクと早鐘を打つ。

でもカケルさんの口から飛び出したのは、予想もしていなかった言葉だったのだ。

「良かった、今日の有希ちゃんは楽しそうで。前回は、俺なんかしちゃったみたいで…。楽しませてあげられなくてごめんね」

「えっ、そんな！…私のほうこそ謝りたいと思ってたんです。インスタでは加工写真ばっかり載せてたので、実物の私を見てガッカリしちゃったかな、って」

「俺、動画制作のプロだし加工なんてすぐ見抜けるよ。じゃあ前回のデート、何か怒ってたわけじゃないの？」

しばらくの間、噛み合わない会話を続けた私たち。少しの沈黙のあと、どちらともなく笑い出してしまう。

「あのときは私、自信がなかったんです。写真を加工してまで自分を偽ってたから、カケルさんはガッカリするんじゃないかって…。

それで実際に会ったら、もっと恥ずかしくなっちゃって。自分らしく振る舞えませんでした」

そう言われたカケルさんも、ホッとしたような優しい微笑みを浮かべて言う。

「嫌われてるんじゃなくて良かった…！加工なんて関係ないよ。前回はなんだか、ずっとテンションが低かったからさ。俺も落ち込んじゃって」

やっとお互いの本音を打ち明けることができた私たちは、その後も美味しいパスタを存分に楽しんだ。

そして気づけば、次の一品を待ちながらカウンターの下でしっかりと手を握り合っていた。

胸が破裂しそうなほどの幸せが信じられなくて、握った手をチラッと確かめる。すると、手首につけたスマートウォッチに、タイミングよくLINEの通知が浮かび上がった。

『自然体で楽しんできてね！』

美波さんからの優しい励ましに、私は心の中で返事をする。

― 美波さん、ありがとう。私、今の自然な自分が大好き。これからも自分を偽ったりしないで、自然体で健康的な自分でいよう…！

恋と友情と、美味しい食事で、心とお腹があたたかく満たされていく。

私はイタズラっぽくカケルさんを見つめると、自信を持って、一切偽りのない本当の気持ちを伝えるのだった。

「カケルさん、私…。おかわりしても、いいですか？」

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※この物語はフィクションです。

◆撮影協力：STUDIO DA VINCI C-studio

◆衣装協力：P1 スカート¥8,250〈リゼクシー渋谷109店 03-3477-5098〉イヤリング¥24,200 バングル¥19,800〈ともにグロッセ・ジャパン 03-6741-7156〉P2 パールネックレス¥17,600 リング¥11,000〈ともにグロッセ・ジャパン 03-6741-7156〉P3 男性／ジャケット¥66,000〈麻布テーラー〉Tシャツ¥8,800〈アールアンドブルース バイ 麻布テーラー 03-3401-5788(Y＆Mプレスルーム)〉女性／ブレスレット¥22,000 リング¥16,500 ピンキーリング¥11,000〈ともにグロッセ・ジャパン 03-6741-7156〉その他スタイリスト私物