男と女の怪談~25歳以下閲覧禁止~ Vol.47

「筑駒 VS 塾高」エリート男に二股をかけた女。プロポーズ前夜の衝撃的結末とは


秋四夜「筑駒男子と塾高男子」


「慎太郎、もう帰っちゃうの?まだ20時前なのに」

居心地のいい広尾のビストロで食事をしたあと、慎太郎は明治通りでタクシーを捕まえて私だけを乗せた。

「ごめんな、佳代。明日の裁判の資料、再読しておきたいし…」

スラっとした彼に紺のスーツがよく似合っている。タクシーのシートから上目遣いに慎太郎を見る。

しゅん、と寂しい顔を見せてからきっちり3秒。私は、聞き分けよく返事をした。

「そっか…わかった、おやすみなさい。慎太郎、お仕事頑張ってね」

彼は笑顔でうなずき「目黒駅のほうにお願いします」と、運転手さんに行き先を告げた。

タクシーのドアが閉まり、車が走り出したのを確認して、私は運転手さんに声をかける。

「すみません…、行き先変更で。東麻布までお願いします」

「え?目黒じゃなくて?」

私はバックミラー越しに強い視線でうなずくと、シートに深くもたれかかった。

そしてバッグからスマホを取り出して、メッセージを送る。

『圭佑、お疲れ様。残業ようやく終わったよ!今から行くね♡』

間髪入れずに既読になり『OK』のスタンプが来たの見届けて一息つく。

今日の慎太郎とのデートは、裁判の前日だとわかっていたので、早めに解散することは織り込み済みだった。

「進学校最高峰の筑駒男子」で外資系ローファームの弁護士・慎太郎と、「普通部&塾高男子」で財閥系商社マンの圭佑。

同じエリートでも、これほどタイプが違う男をいったりきたりするのは、女としての知力と体力を総動員する必要があるのだ。

私はいつものように頭を切り替えようと、束の間、目を閉じてシートに身を任せた。

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