東京ご近所探訪 Vol.5

丸の内エリートやCAがオフモードで暮らす街・人形町。かつての花街エリアの魅力とは

人形町の魅力その1、老舗グルメと新進気鋭のレストランが両立


花街であった人形町には古くからの名店が多い。

いまは料亭『玄冶店 濱田家』にその面影が残るのみだが、駅周辺には老舗『人形町今半』『玉ひで』『日山』などがあり、今もなお街の顔となっている。

老舗グルメだけでなく、グルメ通を唸らすような個性的なレストランやワインバーが多いのも特徴。

お洒落なカフェやベーカリーも増殖中で、コーヒースタンドの『ユニゾン テイラー』はその代表格。

『ユニゾン テイラー』。トーストなどの軽食メニューも人気


またエリートサラリーマンたちが夜を楽しむのが、ワインバーやビストロなど。特に2013年に開店した『イレール人形町』は安定した人気だ。

島田哲也シェフによると、当時は同業者から疑問符を付けられるほど、界隈に洒落た飲食店が少なかったそうだが、この5年でお店が増えたそう。

他にも、ビストロ『ラピヨッシュ』やナチュールワインバー『パーラー305』などは地元の人々でにぎわっている。

「お客様は30〜40代が中心。皆さん、この辺りのワインバーを気分によって使い分け、転々と巡り歩いていらっしゃいます」と店主の久保ゆかりさん。


『イレール人形町』はパリの下町をイメージしたビストロ。丹精こめたフレンチが身上。

靴屋だった一軒家を利用した『パーラー305』。元気印の女性店主・久保ゆかりさんによるおつまみとナチュールワインの店


実際にこの辺りの住民は、隣接する馬喰横山や水天宮前、浜町などにも軽々と出かけるのも特徴。

馬喰横山のワインバー『Libre』、浜町の『Lien』などがその筆頭だ。一人でふらりと訪れて、常連と交流しつつ楽しんでいる人が多いという。

ここではハイスペックの鎧を脱ぎ、素の自分でいられる居心地の良さがあるのだろう。


オレンジワインのセレクトに定評のある『Libre』。常時7種類以上のグラスワインが800円~で楽しめる。おすすめは「NUMEN ムスカテラー 2017」。

人形町の魅力その2、ほっこりする情緒ある街並み


また忘れてはいけないのは、ほっこり下町感ある街並み。

人形町、という地名の由来は人形芝居の人形師たちが住んでいたことから。

メインとなる人形町通りには人形芝居をかたどった櫓があり、写真の「江戸落語からくり櫓」は時間になると動き出す。


甘酒横丁近くの『人形町今半本店』と『惣菜人形町本店』。人形町での創業は昭和27年と歴史がある。

古くからの名店は、その存在だけが街並みを彩る。

人形町住民をスナップ!


菅 信一朗さん、乃美子さん夫妻。13年前の結婚を機に人形町へ。信一朗さんは丸の内で働く公認会計士。

「近所の方との繋がりもでき、暮らしやすさは抜群。近隣のワインバー巡りも好き。緑豊かな浜町公園や隅田川沿いがお気に入り」



ハイスぺで品のある学級委員長系の人々が自然と集う街であり、ワインを媒介としたコミュニケーションも活発。状況が落ち着けば、夜は賑わいを見せるはずだ。

その際は、ぜひ名店で食事後にワインバーへ。きっとそこには、“大人のいい時間”があるに違いない。


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