夫婦、2人。 Vol.7

「夫が女に夢中だと知っていたけれど、まさか…」想像以上にショッキングな興信所からの結果とは

結婚しても子どもを持たないという選択は、もう特別なものでもない。

“2人”が、家族のかたち。

明るい未来を信じて、そう決断する夫婦も多い。

それでも…悪気のないプレッシャーや、風当たりの強さに、気持ちがかき乱されることがある。

これは、3人の女が「夫婦、2人で生きていく」と決めるまでの、

選択と、葛藤と、幸せの物語。

◆これまでのあらすじ

「対等な関係で、プライベートは干渉し合わない」という主義の夫に合わせることに限界を感じ始めた真琴。ちらつく女の影を、見て見ぬ振りをするのも限界だった。ついに真琴は行動を起こし…

▶前回:「寝室を分けて、もう何年だろう…」夜しのび込んできた妻に、夫がとったひどすぎる仕打ち


― こんなわかりやすい決意表明するなんて…。

真琴は興信所に依頼し、浮気の証拠現場を押さえるための手はずを組んだ。

亜里沙という女と男女関係にあることは、明らかだ。樹は大して隠すつもりもないのだろうから、きっとすぐに現場は押さえられる。

「夫婦間でもプライバシーが一番大切」と常日頃豪語している樹にとって、興信所に隠し撮りされるなど許しがたい行為だろう。

即離婚と言われる覚悟もできているし、そうなる可能性は限りなく高い。樹がコソコソしていない以上、地道に真琴が証拠を集めることも可能なはず。ただ、真琴は“知りたい”わけではない。ただ、話し合うための“手段”が必要だったのだ。

「真琴。色々と落ち着いたらまたゆっくり旅をしたいな」

真琴は夜遅く、薄暗いリビングで一人ワインを飲んでいた。どこからか帰宅した樹はやけに上機嫌で、弾んだ声で真琴に声をかけた。

「そうね…」

旅に行けば、触れてくれるのだろうか。抱き合って眠るのだろうか。真琴はぼんやりとそんなことを考えながら曖昧な返事をした。

「しばらく海外にも行けなそうだけど、行けるようになったらぱぁっと贅沢しよう。ヨーロッパ周遊なんてどうかな。五つ星ホテルに泊まってさ」

「私は…また、バックパッカーでバンコクに行きたいな。ボロボロのゲストハウスの二段ベッドで、生ぬるい瓶ビールを一緒に飲みたい」

「…え?」

言った瞬間、なぜか涙がこぼれそうになる。慌てて立ち上がり、一人自室へ向かった。

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