夫婦、2人。 Vol.5

結婚7年目の妻が「絶対に軽々しく聞かないでほしい」と思っている、デリケートすぎる質問とは

結婚しても子どもを持たないという選択は、もう特別なものでもない。

“2人”が、家族のかたち。

明るい未来を信じて、そう決断する夫婦も多い。

それでも…悪気のないプレッシャーや、風当たりの強さに、気持ちがかき乱されることがある。

これは、3人の女が「夫婦、2人で生きていく」と決めるまでの、

選択と、葛藤と、幸せの物語。

◆これまでのあらすじ

20歳離れた夫婦の美菜(28)と篤彦(48)は「子どもを持たない」ことを改めて決意し、“夫婦2人”の人生を歩き出した。

一方、美菜のピラティススクールの生徒である建築士の真琴(35)も子どもがいない夫婦だ。そして真琴は悩んでいた…。

▶前回:同窓会で再会した元彼に、心を開いたら…。新婚妻が深く傷つくことになった理由は


「私、絶対に2階リビングが良い。だって1階と2階じゃ、日当たりがまるで違うもの」

「ダメダメ。それじゃ、子ども部屋が1階ってことだろ?帰宅したら必ずリビングを通って自室に入る間取り。それが絶対だ」

「ねえ!パパ、ママ。わたし、プリンセスのお城みたいなおうちがいい!大きいベッドがあるの!」

夢のマイホーム建設のための打ち合わせは、そうそう簡単には進まない。家族の会話はいつまでも平行線上にあったが、それでもやはりとても幸せな光景だ。

ときおりお腹をさするような仕草をする女性は、「2人目。次は男の子なの」と、目を細めて教えてくれた。

「女の子と男の子のきょうだいだと、何歳くらいからそれぞれの自室を持たせるのが一般的でしょうか?」

ふいに女性から問われた真琴は、一瞬口ごもってしまう。すると、傍にいる同じく一級建築士の夫・樹が「他のお客様の場合ですと…」と、これまでの仕事に基づく提案をした。

―私だったら、どうしようかな。もし、子どもができたら…。

目の前にいる幸せそうな家族をぼんやりと見つめながら、真琴はまだ見ぬ家族の未来を想像する。

でも、あまりにも遠く霞んでいて、真琴にはその光景が、見えない。

―樹は、どう思っているんだろう…。

“未来”についてきちんと話し合えないまま、結婚して7年が経とうとしているのだった。

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