23区のオンナたち Vol.1

23区のオンナたち:年収560万、麻布十番在住。貯金残高が100万を切って直面した、リアルな危機

住んでいる街によって、人生は変わり、また人も大きく変わる。

2020年、東京の街は大きく変貌した。

店は閉まり、代わりにフードデリバリーの自転車を頻繁に見かけるようになった。また時差通勤やテレワークが導入され、ラッシュ時の人は減った。

では、東京に住む女の人生は、どう変わったのだろうか? エリア別に、その実態に迫る。

今回は港区麻布十番に住む、彩未(27)の話。


生活に困窮し始めた麻布十番女子・彩未(27歳)


「う、嘘でしょ…」

アプリで自分の銀行口座状況をチェックした途端、思わずスマホを落としそうになった。

預金残高が、いつのまにか62万円にまで減っていたのだ。

「なんで…?この前まで300万以上はあったはずなのに…」

何かの間違いかと思いもう一度チェックしてみるが、何度見ても変わらない。

麻布十番にあるこの部屋の家賃が20万。生活費10万。加えて洋服や美容代などの自己投資費が20万ほど。ざっと計算して、毎月少なくとも50万は必要だ。

WEBデザイナーをしている私の年収は560万で、実際の手取りは約36万。

不足分は毎回貯金から捻出していたが、このままいくと、私はあと約半年で全財産が尽き果てる。そう思った途端、全身の血の気が引いていった。

「……なんでこんなに貯金がないの?」

半年前まで、この部屋の家賃は別れた彼氏(という名のスポンサー)が支払ってくれていた。契約も、もちろん彼の名義だ。

麻布十番という街が好きだったし、別れてもまた別の、元カレのような男性がすぐに現れると思っていたので、この家に住みついていた。

だが気づいたときには、引越し費用もままならぬ状況だ。

残されたのは、30平米で20万もする部屋。そして部屋のスペースを圧迫している洋服や靴、ブランド物のバッグだけだった。

この記事へのコメント

Pencilコメントする
No Name
キチンと自分の非を認めたりローン地獄に陥る前に気づけたのは良かったよ。
2021/03/19 05:2899+返信4件
No Name
そのまま行ったら自己破産への道間違いなかったと思う。
気付けたなら良かったけど、そう簡単に浪費の癖直せるのかな...
2021/03/19 05:2193返信5件
No Name
既婚者にお金出させて住んでいるマンションより、自力で払える部屋に住んでいる方が素敵だよ😃 破産前に気づけてよかったね。他の話で、気づいたら貯蓄額が4桁を切っていた人もいたし。
2021/03/19 05:4980
もっと見る ( 71 件 )

【23区のオンナたち】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo