庶民派グルメのとんかつといえば、デートには相応しくないと思っている人も多いのでは?
しかし、そんな概念を覆す、とんかつデートに最適の新店がこの9月に神保町に誕生した。
デートの変化球に持ってこいの話題店をご紹介しよう。
「美味しいとんかつを食べに行こう」との誘いで店に到着したとき、相手は意外性に驚くはずだ。黒とグレーのシェードとガラス扉が印象的な『Front du CHATON』は、外観も内装も海外の洒脱なビストロのよう。
それもそのはず、実はオーナーはアパレル関係者で「買い付けで行ったヨーロッパで見た、普段使いするような店を作りたい」とデザインを決めた。
そもそも、お店をオープンしたきっかけは、お気に入りのとんかつ店の味を再現したいというオーナーの思い。今は閉店してしまったその店の味の要が、千葉の銘柄豚・林SPFポークだったという。
ジューシーでほんのり甘い脂を秘める豚に惚れ込んだオーナーが、とんかつを名物にする豚肉料理を提供したいと、ビストロとしてオープンしたのがこの店なのだ。
なかでも大人気なのが、ロゼピンクの断面が食指を動かす「ロースかつ大」。糖度が高いパン粉を使っているため、揚げすぎずともいいきつね色となり、香ばしさも絶妙。赤ワインや玉ねぎのほか数種類のフルーツが入った自家製ソースが豚の脂と好相性だ。
ほかにも林SPFポークの美味しさを伝える豚肉料理を12品以上ラインナップしている。
低温調理でしっとり火を入れた「ローストポーク」も同店の一押しメニュー。ブランデーで炊き上げたリンゴを添え、果実の甘味とともに味わう一品だ。店自慢の希少なナチュールワインと合わせて堪能するのがおすすめ。
また、パテ・ド・カンパーニュも一品目として注文する人が後を絶たない。
豚挽肉と鶏レバー、自家製パンチェッタが重なり、肉を食べた充足感がわく仕上がりだ。
ちなみに、とんかつをはじめとする、これら絶品の豚料理にぴったり合うナチュールワインは驚きのコスパのよさで揃えている。
まさにとんかつ店とビストロのいいとこ取りといえるのだ。
“猫の額“の意味するフランス語“フロント デュ シャトン”を店名にした同店。「猫の額ほどの空間でも楽しいお店を作ろう」という思いが込められている。
店内の至る所に猫をモチーフにした置き物があり、その可愛さには、猫好きでなくてもほっこりすること間違いなし。
この空間だからこそ、肩肘はらないデートが実現するのだ。