溺れる男~理性と本能のあいだで~ Vol.7

朝まで一緒にいたのに、手を出されなかった女。男が一線を越えなかった意外な理由

—理性と本能—

どちらが信頼に値するのだろうか
理性に従いすぎるとつまらない、本能に振り回されれば破綻する…

順風満帆な人生を歩んできた一人の男が対照的な二人の女性の間で揺れ動く

男が抱える複雑な感情や様々な葛藤に答えは出るのだろうか…

◆これまでのあらすじ
絵に描いたような清純な婚約者・可奈子(25)がいるにも関わらず、魔性の女・真珠(26)に本能的に惹かれてしまう誠一(30)。真珠とのことを知っているような可奈子の口ぶりに不安がよぎる。

さらに、清純な可奈子からホテルに誘われ、とうとう初夜を過ごすことになるが…。

▶前回:「今夜お泊まりしよ!」女が覚悟を決めて誘った初夜、男の“まさかの反応”とは


可奈子「愛を試す女」


「もしもし可奈子?真珠だよ、あの話なんだけど今大丈夫?」

誠一さんと式場見学に行く直前、真珠(マシロ)から慌ただしく電話がかかってきた。

真珠とは大学で知り合った。難民問題について流暢な英語でスピーチする美しい真珠に憧れて、私から声をかけたのが始まり。

真珠は当時から、同性から見てもうっとりしてしまうような色気を持っており、それでいて天真爛漫で、私の対極にいるような女性だった。

結婚が決まり、心配性の父が誠一さんの女性関係も含めた身辺調査をしようと言い出した。でも、万が一何かが見つかってそれを父に知られてしまったら結婚が流れてしまうかもしれない。

ようやく漕ぎ着けた憧れの誠一さんとの結婚をどうしても死守したかった私は、『お友達にそれとなく探ってもらいます』と言って父をたしなめ、真珠に“検証”をお願いすることにしたのだ。

真珠は、大学卒業後は仕事で海外を飛び回っていたため、こんなに美人なのに顔が割れていない彼女は“検証”として使うにはぴったりの女性だった。

バーで良い感じの雰囲気になっても、誠一さんは理性的に真珠を突き放したと聞き、私の自尊心は大いにくすぐられた。

真珠の口からその報告を聞いたとき、私の中にある種の快感が芽生えたのだ。

愛されている確信がもっともっと欲しくなった私は、スイートルームを用意して、そこに誠一さんを誘うように無茶なお願いをした。

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