溺れる男~理性と本能のあいだで~ Vol.4

「ねぇ、楽しい事しよ」婚約中の男をホテルに誘った女がした“驚きの行為”とは

—理性と本能—

どちらが信頼に値するのだろうか
理性に従いすぎるとつまらない、本能に振り回されれば破綻する…

順風満帆な人生を歩んできた一人の男が対照的な二人の女性の間で揺れ動く

男が抱える複雑な感情や様々な葛藤に答えは出るのだろうか…

◆これまでのあらすじ

絵に描いたように清純な婚約者・可奈子(25)がいるにも関わらず、魔性の女・真珠(26)に本能的に惹かれてしまう誠一(30)。真珠にそそのかされた誠一は、ホテルの一室に足を踏み入れてしまうのか…?

▶前回:「こんな屈辱は初めて」男が女にホテルでサレた"酷い仕打ち"とは


「人生の分かれ道」


人生は選択の連続だ、というシェイクスピアの名言があるが、僕は今、選択を迫られている。

ホテルの21階のフロア…。

目の前には重厚なドアが二つあり、麗しい女性が手招きをしている。

彼女が右のドアを開けば、僕は引き返そうと思う。
彼女が左のドアを開けば、その先に飛び込もうと思う。

思い返せば自分の意思など尊重せず、用意されたレールに乗って定められた人生を歩んできた。親の望む人生を歩み、親が望む息子を演じ、女性が望む男になって、行儀良く生きてきた。

たまにはサイコロを振って、ドキドキしながら人生を決めてみたい。

「ん?どうしたの?」

エレベーターの前で立ち尽くしていた僕を、真珠(マシロ)が不思議そうに見つめていた。真珠は何も知らない。僕に婚約者がいることも。だから彼女に罪はない。悪いのは僕だけだ。

真珠は僕の手を引き、“左”のドアを開けた。

この先の出来事は墓場まで持っていく。

結婚したら良い夫になるのだから、最後に楽しい思い出を作ることくらい許してもらえないだろうか。婚約者の可奈子に「おやすみ」と一言LINEを入れ、僕は秘密の園へ足を踏み入れた。

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