時計じかけの女たち Vol.7

抱き合って寝ても、翌朝は1人ぼっち。「絶対タクシーで帰る」という男を3年半待ち続けた女

スマートフォンが流通した現在、時計は単なるモノではない。

小さな文字盤の上で正確に時を刻みながら、持ち主の“人生”を象徴するものだ。

2020年、東京の女たちはどんな腕時計を身につけ、どういった人生を歩むのかー。

▶前回:「俺のほうが、絶対ダンナより・・・」人妻を口説こうとした男の悲しい末路


【HUBLOT ビッグバンを身に着ける女】

名前:有紀
年齢:31歳
職業:ベンチャー企業役員
住まい:恵比寿

独身。結婚=幸せなの?


―…人生盛るの、みんな好きだよね。

Instagramには『素敵な自分』を演出する投稿で、溢れかえっていた。

そう毒づく気持ちを押し込み、上スワイプでアプリを閉じる。

「30歳までに結婚して子どもを産んで、仕事も充実しているのがオンナの幸せ」というのを人に意識づけたのは、一体誰なのだろう。

30歳になる時はちょうど、悩んだ末決心したHUBLOTの時計を買った。小麦肌でビキニがよく似合うと言われる私に、それはぴったりと馴染んだから。

そしてIT系のベンチャーに新卒で入り、馬車馬のように働き先輩が立ち上げた会社にCOOとしてジョインしたのは昨年。

もちろん未だ独身だが、それでも毎日が幸せだ。

だが昨日も、取引先の恐らく5歳くらい年下の子に言われたセリフに返す言葉を悩んだ。

「有紀さんって、ホント自立していてモテるのになんで独身なんですか?」

飽きるほど言われてきたこの質問に、なんでだろうね、と笑顔で返すと決めている。

―結婚ってそんなに重要な、人生のピースの1つなの?

だが結婚はおろか、きちんとした恋愛さえここ最近しておらず、そしてそんな自分を恥じていた。

…1番直近の恋は、好きになってはいけない人との記憶なのだ。

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