2人の花嫁 Vol.7

「ごめん・・・」妊娠中の妻に、仕事中毒の夫が告げた驚きの一言とは

2020年のプレ花嫁達は、この状況下で不安を抱えながら準備に励んでいる。

「この気持ち相談できる友達が欲しい」

そんな想いが通じ、運命的に出会った2人の花嫁、紗理奈とアヤ。

……ところが、「あの子が羨ましい」 互いの距離が近づけば近づくほど、比べ合うのが女の定め。

結婚式準備を通じて変化していく女の友情の行く末は……?

◆これまでのあらすじ
夫の浮気疑惑が解消し、ようやく夫婦で話し合う時間を手に入れた紗里奈と、妊娠中ハプニングに見舞われて病院へ駆け込むアヤ。2人の運命は?

▶前回:「どうして彼女と…?」女の匂わせ投稿で発覚!?“あの夜”夫の帰りが遅かったワケ


結婚式まであと2ヶ月


「あの…赤ちゃんは」

祈るような思いで先生の顔を見つめるアヤ。目の前に座り、カルテを打ち込む女医の反応が気になってしまう。

「妊娠12週。心拍は確認できます…ただ」

その言葉にひとまず安堵の溜息をつく。

しかし、「ただ」の次にくる言葉が良いものとは思えない。緊張した面持ちで、次の言葉を待つアヤに先生は淡々と続けた。

「切迫流産ですね。このまま暫く入院するか、自宅で安静にして頂く必要があります」

「…にゅ、入院…」

「自宅安静でも大丈夫ですよ。その代わり、基本横になって動かないように。仕事もお休みしてくださいね」

頭がクラっとして思わず額を押さえる。咄嗟に頭に浮かんだのは、やり残している仕事と家事のこと、そして迫りくる結婚式のことだ。

特に、仕事に関しては在宅の頻度こそ増えたものの、仕事量は倍増している。

「もう富岡さん1人の身体じゃないんですから。お気持ちは分かりますが、無理は禁物です」

心の中を見透かされたかのような言葉に驚いて顔を上げると、厳しい表情をした先生と目が合い思わず俯いてしまった。

「安静にしていないと本当に流産してしまう危険があるので、自宅安静を選択する場合は、これからお伝えする注意事項を守ってください」

失意のまま診察室を後にすると、携帯がLINEの通知を知らせて鳴った。

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