スパイシー・デイズ Vol.5

「私ばっかり、我慢してない?」休日デートで彼女を怒らせてしまった、男の発言

スパイシーデイズ。

それは、自分を見失うほどの恋に苦しんだ日や、
仕事のミスが悔しくて涙を流した夜、
もう来ないとわかっているはずなのに返事を待つ、あの瞬間。

ほろ苦いように感じるけれど、
スパイスのように人生の味つけをしてくれる。

前回は“特別な存在”になりたかった女を紹介した。

今回紹介する彼が過ごすのは、どんなスパイシーデイズ...?


店内いっぱいに並ぶカラフルな家具に、美波と智也は子供のように目を輝かせた。

日曜、オープンしたばかりのIKEA原宿で、2人は家具を眺めていた。

「私、こういうの好き!」

天井からぶら下がる大きな丸いライトの前で、急に足を止めた美波に引っ張られ、智也も足を止める。

「へぇ〜素敵だね。ダイニングの良いアクセントになりそう」

「そうそう!このライトに、白のラウンドテーブルとか置いたらオシャレだよね!床も大理石っぽいのがいいなぁ」

「美波はそういうモダンテイストな感じ、好きそうだね。俺は、そうだなぁ...」

そう言いながら、智也は店内をぐるっと見渡すと、あ!と声をあげ、美波の肩をトントンと叩いた。

「あれ!あの和風っぽいのがいいなぁ」

智也の指差した先を追いかけると、そこには竹と和紙で作られたライトがぶら下がっている。

「あ〜智也好きそう。いつか和食屋さん開いてみたいって言ってたもんね」

元々グルメ且つお酒が好きだった智也は、大学卒業後、飲料メーカーに入社した。入社時から抱いていた和食屋を開きたいという智也の夢は、入社6年目になっても変わらず残り続けていた。

「そうそう。だから本当は日本酒の勉強をもっとしたいんだよね」

そう言うと、智也は天井からぶら下がる照明から、美波に視線を移した。

「あのさ、実は俺、美波に言わなきゃいけないことがあって」

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