スパイシー・デイズ Vol.4

「他の女には言えて、私には言えないの?」デート中、彼女をガッカリさせた男の態度

スパイシーデイズ。

それは、自分を見失うほどの恋に苦しんだ日や、
仕事のミスが悔しくて涙を流した夜、
もう来ないとわかっているはずなのに返事を待つ、あの瞬間。

ほろ苦いように感じるけれど、
スパイスのように人生の味つけをしてくれる。

前回はある男が元カノに指摘されてようやく気がついた問題点を紹介した。

今回紹介する彼女が過ごすのは、どんなスパイシーデイズ...?


「なんか、疲れてる?」

彼女がそう聞くと、隣にいる彼はうーんと曖昧な返事をしながら、少し躊躇ってから口を開いた。

「最近さ、親とあんまり関係よくなくて」

「へぇ〜、なんで?」

「今、一時的に実家で暮らしてるんだけど、久しぶりに一緒に過ごしたら価値観がズレてる気がして。話が噛み合わないんだよね。それでちょっと揉めちゃって」

「そうなんだ。ハルキくん、家族仲よさそうなイメージだったから、意外」

「長男だから、元々色々あるんだけどね...。まぁ、そんな話あんまりみんなにしないし。特別な人だけだよ」

彼がニコッと笑いかけると、彼女は「またまた〜」と照れたように笑いながら、カウンターからアイスコーヒーを受け取った。

そんな、見知らぬカップルの仲睦まじいやり取りを見ながら、瑠美はコーヒーができるのを待っていた。

「アイスカフェラテでお待ちのお客様〜」

耳にキンと響くような声に呼ばれて、瑠美はいそいそとカウンターに近づいた。

日曜10時。涼太とのデートの前に、乾いた喉を潤そうと、瑠美は家の近くのカフェに立ち寄っていた。ロボットのようにカップにストローを刺す瑠美の頭の中で、前に並んでいた男女の会話が再生される。

『特別な人だけ』

何故か、その男の一言が、瑠美の頭の中で鳴り響いていた。

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