今さら聞けないワインの基礎知識 Vol.34

もう知らないとは言えないナチュラルワイン、その定義からきちんとお教えします。

お家時間が増えてきた今日この頃。家でワインを飲む機会が多いなら、そのラインナップには話題のナチュラルワインを加えておきたい。

ワインジャーナリストの柳忠之氏に、おすすめの一本を聞いてみた!

Q.何かと話題のナチュラルワイン。知らないとは言えなくなってきた。今、飲んでおくべき一本を教えて!


柳「大変だ、大変だ〜!」

――柳さん、血相変えて何事ですか?

柳「取り乱してすまない。いや〜、フランスからビッグニュースが飛び込んで来てね。」

――えっ?まさか、休館中のルーヴル美術館からモナリザが盗まれたとか?あるいはエッフェル塔がピサの斜塔のように傾き出したとか?

柳「違う違う、ワインの話。ナチュラルワイン、つまり日本でよく言われる「自然派ワイン」の定義について、フランスの政府機関が正式に認めたんだ。」

――それがどうして大変なんですか?

柳「オーガニックワイン」についてはすでに、EUレベルで定義が決まってるのだけど、これまで「ナチュラルワイン」は手つかずのままだった。

だからなにをもってナチュラルなのか曖昧なまま、「オレ、自然派」と言えば自然派だったわけ。それでもっと厳密にしましょうと動いたグループがいて、彼らが作った条件案をついにお上が承認したんだ。」

オーガニックとナチュラル、その違いはワイン造りにあり


――そもそもオーガニックワインとナチュラルワインの違いが、私にはちっともわからないんですけど。

柳「細かく説明すると「来月号に続く」となっちゃうので端折るけど、どちらも殺虫剤や除草剤などの農薬を使わず、化学肥料も撒いたりしない、オーガニック農法のブドウを用いる点では同じ。

問題はその後だ。オーガニックワインが市販の酵母で発酵させたり、保存料としてソルビン酸を加えたり、酸味の足りないワインに酒石酸を加えることも許す一方、今回のナチュラルワインはいかなる添加物もダメ。

ただ酸化防止剤の亜硫酸だけは、瓶詰め時に30ミリグラムまで加えてよいことになっている。

そしてこれらの条件を満たし、認証を受けたワインには「Vin Méthode Nature(ヴァン・メトッド・ナチュール)」のロゴをラベルに表示することが可能に。」

――これから自然派ワインを飲みたくなったら、そのロゴマークを目印にすればいいんですね。


柳「う〜ん、そうとも言えない。」

――え?

柳「というのもこのグループに属する造り手は現在50軒程度。2019年ヴィンテージで、ロゴマークの付くワインは70種ほどに限られる。

グループは5年以内に約500軒の加盟を目論んでいるけど、もとより自然派の造り手はアウトローが多く、人とつるんで手足を縛られることを嫌う傾向があるので、どこまで広がるかは未知数だな。

とはいっても、自然派ワインの定義が正式に認められたことは画期的だと思う。」

――そうそう、柳さん、自然派ワインは二日酔いしないんですよね?

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