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  • 「今日のあなたが、1番好き」高嶺の花からその一言を引き出した、男の秘策とは

    救世主が授ける秘策


    「陸人、こっちー!」

    家族連れが行きかう中、同僚3人組の姿をみつけて、陸人は笑顔で片手をあげて合流した。

    今日は公私ともに頼りにしている先輩・彬(36)の新居祝いホームパーティーに、同僚4人で呼ばれているのだ。

    「陸人さん、休日に会うのって初めてですね!」

    今日の紅一点、後輩の瑠香(26)がニコニコと発したセリフに、思わずどきっとする。

    一昨日、自身の私服問題に向き合った陸人は、今日のような「同僚と一緒に先輩の家に行く」というカジュアルなんだかオフィシャルなんだかわからないシチュエーションにすっかり混乱し、結果、白いシャツにグレーのパンツという無難なコーデになってしまったのだ。

    駅からすぐのタワーマンションに続くブリッジを歩きながら、瑠香をちらっと見る。

    会社でも才色兼備で評判の彼女は、さすがのセンスで、新居祝いらしい華やかさと休日らしいリラックス感が絶妙だ。

    いつもはきっちりとまとめられているロングヘアがゆるく巻かれていて、春らしい雰囲気だ。こんな客人だったらきっと彬も嬉しいだろう。

    「おー、みんなよく来てくれたなー!上がってあがって」

    「彬先輩、奥様、お招きありがとうございます!うわー、すごい眺めだー!」

    4人が通された驚くほど明るいリビングは、光に溢れ、主として真ん中で采配をふる彬はいつも以上に頼もしく見える。

    美人の奥さんと6か月の愛娘の3人暮らしに相応しい、温かで優しい空間。公私ともに絶好調の彬の服を改めてみると、抜け感がありながらも洗練されたリネンシャツを羽織っている。


    「彬さんって、私服も素敵ですよね。何着てもさらっと決まってるし。やっぱり雑誌とか見て研究してるんですか?」

    陸人は彬に思い切って相談をもちかけた。

    「なんだよ、急に褒めるなんて。ぞわぞわするぞ」

    手土産に持ってきたシャンパンを飲みながら、彬は陸人の質問に笑いながらむずがゆそうに首を掻いてみせた。

    「陸人ついに好きな子でもできたか?服かー。俺は、行きつけのショップで季節ごとに店員さんにアドバイスしてもらうことが多いな。陸人はしゅっとしててスタイルは悪くないんだから、ちょっと気をつかったら一気にかっこよくなると思うぞ」

    「“スタイルは”ってのがちょっと気になりますけど…彬さんにそう言われると頑張ろうかなって気になります」

    すると彬は、自分のトップスをつまんでアドバイスを続けた。

    「ここの服、エディフィスって知ってるだろ?まあ俺も妻のすすめで着始めたんだけど、上品でリラックス感もあるからとってもいいよ。最近は、私服は完全にここにお任せだな」

    陸人はさっそくスマホでウェブサイトを検索する。たしかに、これは陸人が求めてる「オシャレで抜け感のあるイイ男」の服だ。

    突破口を見つけたような気分になり、テンションがあがってくる。

    「服って選ぶのが面倒だなって思うかもしれないけど、エディフィスのショップって居心地がよくて洗練されてるから、買い物をする時間そのものを大切にできるんだよ。それにネットでも購入できるから便利だよ」

    見れば丸の内にショップがある。明日の仕事終わりに、さっそく訪れることを宣言して、陸人は彬とふたたび乾杯した。



    「陸人くん、今日はすごく楽しかった!…またお休みの日に誘ってくれる?」


    エディフィスの春を意識したコーデで気合いを入れて臨んだ、女の子とのデート。食事会で出会い、今日は初めての休日デートだったが、予想以上のいい反応に陸人はホッと胸をなでおろしていた。

    ひらひらと手を振る可愛らしい彼女を改札口で見送りながら、誘えばディナーにもついてきてくれそうな彼女と、なんとなく解散してしまった自分に驚いていた。

    理由は、今日1日、彼女が何か褒めてくれるたびに、無意識に「あの子」だったらどんな風に思うだろう?と想像していたから。そして、不意に思い浮かべたその子の笑顔が、頭から離れなかったから。

    ―俺…休日にデートして、スーツ姿じゃないオフモードの自分を見てもらいたいのは、もしかして「あの子」なんじゃないか…?

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