「彼に、手料理をふるまったら…」交際3か月目、女が男と音信不通になった理由(3/3)[東京カレンダー

悟さんは、当時を思い出したのか眉間にシワを寄せて話し始めた。

「彼女、余った食事や食材を冷蔵庫に入れて帰ったんです…。あれは、無理だなと思いました。冷蔵庫に匂いがつくし、温め直して食べると食材の味は台無しになるし。何よりも、生活感が出るじゃないですか。あれが耐えられないんですよね」

もちろん彼女とはその後喧嘩。その出来事をきっかけに、2人の間には徐々に溝ができ始め、連絡を取らなくなったとか。

悟さんは生活感のある家が嫌なため、キッチンは、もはやインテリアになっているという。

「ハウスキーパーに1週間に1回は掃除してもらっています。冷蔵庫に入っているのは、ミネラルウォーターとかビールくらいですかね」

結婚したら、食事はどうするつもりなのか聞いてみた。

「外食やテイクアウトとかで十分です。たまに作るのはいいですけど、食材は余らないように使い切って欲しいですね。1回で完結すればまだいいのですが」

なかなか人と生活するのは難しそうだ。さらに他にもあると悟さんは勢いづいて話し始めた。

彼女と旅行に行くのはよいが、彼女が3日連続で家に泊まったりすると共同生活に耐えられなくなるそう。

「彼女と一緒にいるのが嫌とかではないんです。人が使った後のお風呂や洗面所を使うのが苦手で。きれいな状態に戻っていないとゲンナリしちゃうんですよね。壁や床の水滴とか落としておいて欲しいですし。一言で言えば潔癖なのかもしれないですね」

彼女には、必ずお風呂を使った後はワイパーできれいに掃除を行い、水滴が残っていない状態にすることを要求するという。

「でも弁護士ってこういう人多いと思いますよ。完璧主義者が多いですからね。この世界にいると、この性格は仕事上有利に働きますから、直す気はないです。

人によったら潔癖と映るのかもしれませんが…」

一人暮らしが長くなると、多少なりとも自分のこだわりが出てきて他人と暮らすと窮屈に感じることもあるだろう。そのこだわりを貫き通すか妥協するか。難しいところだ。

今回の悟さんが、結婚しない理由は、『完璧主義者のため、生活スタイルに妥協できないから』であった。

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