今夜はしっぽりとオトナな暖簾の先へ!ホッと一杯楽しめる名酒場5選

外観

究極の食材と徹底したこだわり。食通が辿り着く最終地点『と村』

虎ノ門の路地を歩いていると、ふと目に入る深緑の壁。灯篭。そして、季節の食材が大胆なタッチで描かれた暖簾。

こここそ、食通が最後にたどり着くとまで言われる『と村』だ。

「渡り蟹の飯蒸し」もち米のもっちりした旨みと渡り蟹の甘みが優しく口の中でマッチ

料理一つひとつの奥に隠されている料理人の様々な想いや腐心、手間暇を汲み取る慧眼があってこそ、この店での晩餐は生涯忘れ得ぬものとなる。

ご主人の戸村仁男氏は、京都での修業後、赤坂で独立。2007年にこの地に移ってからは、既に京料理の枠を越え、もはやそれは、〝と村料理〞と呼ぶに相応しい。

「筍の煮物」。京都大枝塚原は樫原の筍は、京都でもなかなか手に入らない。これを、アク抜きをせずに鰹出汁で直炊きにしている。味付けは塩と微量の醤油のみ。甘みも豊かで繊細な味わい

今や名物の一つでもある「筍の煮物」は、一見しただけでは何の変哲もない普通の筍煮。盛り付けも素っ気ないほどシンプルだ。

分厚くカットされた筍にかぶり付けば、柔らかな土の香りを彷彿とさせるたおやかな甘みがじんわりと舌を潤していく。直球勝負のおいしさだ。

「蒸し鮑」

「蒸し鮑」の鮑は千葉の大原産。殻付きのまま蒸すこと約4時間。蒸し時間も大きさや状態によって微妙に変えているそう。

シーズン中には、人の顔ほどもある大きな鮑を水貝にする。

カウンターのほか、個室も用意している。予約は必須だ

優れた料理人の素材を見抜く鋭い洞察力とぶれることのない技術力、そして最上級の素材とが揃った時にのみ生み出される美味は、それまでの己の食経験値を凌駕するに違いない。

ある種、食べ手の実力も試されるゆえ、訪れる際には心して臨むべきといえよう。

シックな雰囲気の店内

豊富な肴と美酒、そしてここならではの蕎麦に舌鼓『蕎麦前 山都』

代々木上原の人気店『山都』の兄弟店として、六本木ヒルズにオープン。

ハッと目に留まる、巨大で風格ある暖簾は本店譲り。そして一歩中に足を踏み入れると、抑えめの照明とモノトーン、藍色で統一された設えがシックな雰囲気を醸し出す。

また、ヒルズ内の店舗といっても、場所はけやき坂沿いの路面だから、タクシーを降りてからのアクセスが極めて良好。

名物の「こってりつけそば」¥1,080。豚肉が醸し出す濃厚な旨味とコクに、シャープな葱の風味と、仕上げにたっぷりかける黒胡椒の刺激が絡み合う。途中で、レモンを絞って“味変”すれば、爽やかさも加わる

ここでいただけるのは、芳醇な香りとしゃきっとした喉越しが特徴の十割蕎麦。

せいろはもちろん、「こってり つけそば」や「釜揚げそば」など、独自のメニューが好評だ。

「子持ちヤリイカの西京焼き」¥1,026。自家製の漬け床に1日漬けたイカは、ふくよかな香りと噛みしめるほどに広がる味わいがたまらない

そして店名を象徴する、趣向を凝らした多彩な一品料理の数々。

刺身に焼き物、揚げ物に珍味系……と、目を見張る肴のバリエーションが嬉しい。

外観

それらに呼応するように、〝究極の食中酒〞として店が推す宮城の銘酒「伯楽星」から日本ワインまで、アルコールも充実。

こんなお店でしっぽり仲間と語り合えば、より一層、満ち足りた気分で一日を締めくくれる。

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※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。

この記事へのコメント

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田舎者
肉豆腐と生レモン🍋サワー! たまらないなぁ。
2019/11/25 12:053

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