オトナな男 Vol.7

「やっぱり、私は2番目の女?」男の狡い思惑に、ハマってしまう女

「咲希ちゃんと久しぶりにこんな風にできて嬉しい。咲希ちゃん好きだよ」

そしておでこに、軽くキスをされる。

「あ、ごめんね。何か言おうとしてたよね?」

圭太は抱き寄せていた咲希を離して問う。しかし、完全に圭太の雰囲気に飲まれてしまった咲希は何も言えなくなっていた。

何かを言いかけては口を閉ざす咲希に圭太は苦笑する。そしてその口を圭太の唇がふさいだ。

「そうだ、仕事も落ち着いたし、今度美味しいもの食べに行こうか。恵比寿に連れて行きたいお店もあるし」

両手で頰を挟まれ笑顔で言われた。突然デートに誘われた咲希からは、先ほどまで抱いていた“それだけの関係”という感情は見事に消えて無くなった。

咲希の頭は、圭太から発せられる心地よい言葉だけを解釈し、それだけで甘いストーリーができあがるようになっていた。

「変なことは考えないでいいよ。俺は咲希ちゃんが好きなんだから」

そう言いながら圭太は、咲希の唇を再び塞ぐ。今度はすぐには離れず、圭太の暖かさの中に溶けていった。

その日は珍しく、次の日の朝まで圭太と過ごした。もう圭太の家からは梨江子の存在は感じなくなっていた。


次の日は化粧もそこそこに圭太の家を出て、咲希は家へと向かっていた。そこに大学時代の友人の晴香から着信があった。

「咲希、聞いて。めっちゃ辛いねん」

そう言う晴香は泣いているようだった。どうしたのと聞くと晴香は話し出した。

「付き合ってる彼氏に浮気されてん。しかも、浮......


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