東京男子図鑑 Vol.5

「年収3,000万以下とは結婚しない」エリート商社マンのプロポーズを断った美女の素性

「俺、みな実となら結婚してもいいな」

コジマの結婚式から程なく、当時できたばかりの六本木ヒルズで映画デートをした後だったと思います。

僕としてはプロポーズの前段階、軽く反応を伺うつもりで、初めて「結婚」のワードを出してみました。

30歳。残業代も含めついに額面1,000万円の大台を超えた僕は、正直高をくくっていたんです。

30代で年収1,000万円以上を稼ぐサラリーマンの割合は、たったの0.4%。つまり僕は上位0.4%に分類される男になったわけです。

確かにみな実は最高にいい女だけれど、とはいえ所詮は一般人のOL。28歳という結婚適齢期でもあるし、僕が相手で不足はないはずだ、と。

それなのに。彼女、なんて言ったと思います?

「...え?ごめん。私、商社マンと結婚する気ない」

思わず耳を疑いましたね。すぐに言葉の意味を理解できず、しばし放心してしまったほどです。

どうやら彼女、話も合うし楽しいからと僕とも継続的にデートしながら、結婚に関してはシビアに他も同時並行していたようで。

「じゃあどういう奴と結婚するんだ」とムキになって問いただしたら、「年収3,000万円以下はあり得ないかな」などと宣ったのです。

「子ども産んだら私も仕事辞めたいし。都内で贅沢しようと思ったら、そこ最低ラインじゃない?」

涼しい顔で言い放つみな実に、僕は「現実を見ろ」と言ってやろうとしました。

しかし普段は愛嬌ある笑顔を見せているのに、そのとき改めて見据えた彼女の横顔はぞっとするほど冷たく、そして美しかった。

それで、何も言えなくなってしまったんです。

舞い込んだ駐在のチャンスは、男をあげるきっかけとなるか


みな実との結婚が夢と消えた僕に、仕事で新たなチャンスが舞い込んできました。

2年間の期間限定ですが、ようやく駐在の声がかかったのです。

商社マンたるもの駐在は憧れ。ずっと希望は出していましたが、これまでなかなか縁が巡ってこなかった。

僕にしてみれば待ち望んでいた辞令......


【東京男子図鑑】の記事一覧

もどる
すすむ

おすすめ記事

もどる
すすむ

東京カレンダーショッピング

もどる
すすむ

ロングヒット記事

もどる
すすむ
Appstore logo Googleplay logo