◆19:00
ついに「ディナー」がスタート!ゲストの興奮は最高潮に!
ディナーの会場は、『コンラッド東京』の中国料理『チャイナブルー』。
同ホテルのレストランの中でも、もっとも窓の面積が広く、ダイナミックな夜景を楽しめるレストランだ。
この日は通常営業は行われておらず、このイベントのために完全貸し切りに!
ハリのあるクロスに磨き込まれたグラスが並ぶエレガントなテーブルセッティングは、この店のいつも通りのスタイル。
しかし、各席に1人分ずつ置かれたメニューは、この夜だけのものだ。
シェフのアイデアに脱帽!クリエイティブなお料理を全公開!
この日のコースは、前菜からドルチェまでの7品構成。
マッシモ氏は常に情熱をもって「感情」を表現することを心がけ、メニューを考える時はオペラのように「序曲」「アダージョ」「アレグロ」「メヌエット」「グランドフィナーレ」という流れを意識しているという。
「私は料理を作る際、『この一皿がどのようなシーンで提供されるか』を考えます。その上で、そのシーンに最適な食材や調理法を探します。私は、お客様が口にする一口に私自身の情熱を詰め込んでいるんです」
1品目は「『オータム・イン・ニューヨーク』淡水魚のサラダ仕立て」。
「私は料理を通して、様々な感情や季節、場所を表現します。そして、その思いを共有し、楽しんでもらいたいと考えているんです。
この料理は、NYのセントラルパークを歩きながら『どんな料理を作ろうか…』と思案していた際に思い付きました。
その時、私はビリー・ホリデイの『オータム・イン・ニューヨーク』を聴きながらセントラルパークを歩いていました。すると、市場が目に入りました。そこで、この市場を料理にできないだろうか?と考え、生まれたのがこの一皿です」
「鰻はモデナのスローフードを代表する食材です。今回は相性がいい、きゅうりのソースとキャビアを合わせました。鰻は低温で36時間処理し、酢でマリネして繊維を溶かし、脂肪分を完全に落として使っています」
2品目は「スパゲッティ、ナポリから北海道まで」
繊細な食感のエンジェルヘアスパゲッティは、二枚貝とパセリのスープで茹でたそう。この細やかな仕事が、世界一たる所以だろう。
その上にかけられているのはエビ、レモン、北海道産ウニのカルボナーラソース。エビやウニのふくよかな風味を爽やかなレモンの香りが引き立てる!
「イタリアの伝統的なパスタの特徴と、アジアの食材や調味料との融合を目指しました」とマッシモ氏。
3品目の「抽象的なパスタ・アル・ペスト」
イタリアを代表する松の実とバジルのソースを活用して作った、シェフの創意工夫が感じられる逸品。
松の実とパルミジャーノ・レッジャーノのフランの上に細かく切ったサヤインゲン、アスパラガス、ミント、バジルのせ、さらに発酵パスタ、野菜、バジルオイルで作った温かい味噌ブロスをかけて頂く。