SPECIAL TALK Vol.59

~“当たり前”に風穴を開けて、世の中を最適化し続けてきた~

進学校に入学したのち、パソコンとロケットに出合う

金丸:進学校ですから、周りのレベルも高くなったと思います。小学校と比べて、楽しくなりましたか?

堀江:いや、裏切られました(笑)。面白くなるかと思いきや、なんだかわからないけど、みんな真面目で。

金丸:そりゃあ、進学校だから真面目な子が集まるでしょう(笑)。

堀江:でも、中高一貫ということは、次の本番は大学受験。つまり6年後なわけですよ。だけど、毎回定期テストの前とかになると、みんなすごい勉強してる。「意味わかんねえな、この人たち」と。

金丸:たしかに、ちょっと真面目すぎますよね(笑)。

堀江:しかも中学1年生のときにパソコンを買って、こっちのほうが断然面白い。学校の勉強よりもプログラミングにはまって、ずっとやっていました。

金丸:成績はキープできました?

堀江:ガタ落ちです(笑)。激怒した親がパソコンをゴミ捨て場に持っていったこともあります。

金丸:でもそこでプログラミングと出合ってよかったですね。

堀江:本当に。だって今、自分がここにあるのはそのおかげですから、完全に。

金丸:ところで、女子にはモテましたか?

堀江:いや、久留米大附設は男子校で、女の子ゼロ。最悪でした。暗黒時代の幕開けです。

金丸:そこまで言いますか(笑)。

堀江:しかも僕は、通学の段階でハンデを背負っていて。実家がある八女市から学校がある久留米市まで、往復20キロを毎日自転車で通っていました。

金丸:それはハードだ。

堀江:でも福岡市から通ってる子は、電車やバスで女子に出会う機会があるんです。

金丸:自転車通学はどうしようもないですね。追いかければ逃げられちゃうだろうし(笑)。

堀江:出会う機会といえば、親に無理やり行かされたサマーキャンプくらいで。

金丸:そこで仲良くなった子はいなかったんですか?

堀江:いたんですが、その後が続かないんですよ。たまたま一緒にサマーキャンプに参加した学校の先輩と、そこで仲良くなった女子たちとグループデートをすることになって。でも、集合場所が福岡市なんですよ。自宅から自転車、バス、電車と乗り継いで片道2時間。ボートに乗って、ご飯食べて、映画見て、家に帰り着いたら23時。しかも、お金が結構かかる。これ無理だなと(笑)。

金丸:中学生にはハードルが高いですね。

堀江:少し前に、地元テレビ局の企画で、僕が母校に行って現役の生徒と話をするという番組に出演したんです。行ってみたら、なんと共学になってて。

金丸:「どうして、俺の時代は!?」って感じですね(笑)。

堀江:本当に。そのとき母校を案内してくれた教頭先生が、僕が在学していたときの化学の先生で、しかも在籍していた化学部の顧問でした。

金丸:化学部だったんですか? 意外です。パソコン系じゃないんですね。

堀江:化学好きの友達が部活を立ち上げて、僕は誘われて入部したんですけど、高校のときはちっちゃなペンシルロケットを打ち上げていましたね。

金丸:そんな昔から! プログラミング、パソコン、そしてロケットと、今の堀江さんにつながるキーワードがほとんど揃ってきましたね。

堀江:番組の撮影のときも、教頭先生が現役の化学部員の前で、「これは昔、堀江くんが作ったロケットだよ」と紹介してくれました。

金丸:きちんと保管していたなんて、いい先生じゃないですか。

堀江:驚いたのが、部員が100人以上いて、そのうち3分の1くらいは女子。しかもかわいい子も何人かいるんですよ。こんな不公平ってありますか(笑)。

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