港区モード Vol.12

東京男の品格:“男ウケ”を狙いすぎた女が気づいた、人生の過ちとは


クルーザーに乗ると、全身を白のコーディネートで決めた男性が迎え入れてくれた。

背が高く、まるでモデルのようにスタイルのいい男性で、その存在感に私は一瞬で圧倒される。

このクルーザーにいる5人の男性の中で、圧倒的に色気があり、圧倒的に無口。

私以外の4人の女たちも、私と同じようにこの男性にくぎ付けになっているようだった。

ー 焼けた素肌にピンクゴールドの腕時計を着けて、まるでラグジュアリーを極めたような男 ー

無邪気で、何をしていても楽しそうで、品がある。


全身白のコーディネートをこんなに着こなしている男性を、私は今まで見たことがない。

ーこの人、ファッションを楽しんでるんだろうなぁ

ファッションに限らず、美味しいものを食べたり、だれかと一緒に時間を過ごしたり、一人だけで過ごす時間でさえも、すべてを自分なりに楽しもうとしている様子がなぜかすごく伝わってきた。

何が自分にフィットするかを、きちんと知っていること。

それは、この男性から漂っている品格と、何か関係があるのかもしれない。


―楽しむ…

私は男の人を楽しませることには一生懸命になっていたけれど、自分を楽しませることは蔑ろにしてきたように思う。

本当はデザイン性の高いファッションが好きだし、真っ赤なリップも似合うと思っている。髪の毛だって、ロングはいいかげん飽きたから、一度くらいはベリーショートにしてみたい。

思春期の頃からずっと男ウケを狙っていたのに、恋愛はなかなかうまくいかない。

―私、もしかして…“つまらない女”とか思われてた…?

もちろん、今までだってこういうことを考えたことはあるけれど、「そんなことはない」と自分に言い聞かせて自分を納得させてきた。

でも、今目の前にいるこの男性を見ていたら、その存在の説得力で、私は自分に言い訳なんてできなくなったのかもしれない。


ーなんか、不思議…。

クルージングのせいかもしれないし、高級シャンパンのせいかもしれない。

とにかくなんでそう思うのかはわからないけれど、私はこれまでにないほどの解放感に浸っていた。

そして、明日は真っ赤なリップを買いに行こうと心に決めた。

▶Next:8月20日 火曜更新予定
ホテルのプールに映える港区モード。



今週の港区モード:「オーデマ ピゲの『ロイヤル オーク・クロノグラフ』」


ラグジュアリーなクルーザーとの相性も抜群なのが、時計業界にラグジュアリースポーツという新たな概念を取り入れたオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」。

天才時計デザイナーとして名高いジェラルド・ジェンタ氏が手がけたことでも知られる歴史的名機に、今年38㎜という絶妙なサイズのクロノグラフが加わった。

時計【自動巻き、18KPG ケース(38㎜)×ブレスレット、5気圧防水、9月発売予定】¥5,500,000〈オーデマ ピゲ/オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000〉 、サング ラス¥40,000〈オリバー・ゴールドスミス/ブリンク外苑前 03-5775-7525〉、その他/スタイリスト私物


これまで41㎜や39㎜が主流であったラグジュアリースポーツウォッチのマスターピースに、ひと回り小振りのサイズ感が新鮮味を添える。あえて豪奢な金無垢モデルを船上でタフに使う。そんな姿勢に大人の余裕が滲み出るのだ。

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