2019.07.24
大人が多用する鰻 Vol.2
今週27日(土)は、土用の丑の日!そんな日に訪れたい名店が『神泉いちのや』だ。
最初から最後までうなぎを味わい尽くせるコースから、名物「弐段」まで、動画でたっぷりお届けしよう。
天保3年創業の老舗でうなぎ尽くしを堪能!
旧山手通りを松濤方面へと進むと辿り付くのが、風格ある佇まいで出迎える『神泉いちのや』だ。
美味しいうなぎを味わって欲しいという想いから、うなぎは全て、捌きたて、焼きたてで提供するのが『いちのや』創業当時からのこだわり。それ故、ほぼ全てのうなぎ料理は提供までに50分ほどの時間を要する。
うなぎ料理が運ばれてくるまでの間は、旬の食材を使用した一品料理とともに、お酒を楽しみながらゆったりと待つのが大人の嗜みだ。
『神泉いちのや』で提供されるうなぎは、鹿児島県産のみを使用。厳選されたうなぎを、注文が入ってから捌き、そのまま生蒸しにして、ほどよく脂を落としてから、秘伝のタレで焼き上げていく。
創業以来変わらぬ方法で焼き上げられたうなぎは、ほどよくのった脂や身の柔らかさが際立ち、何度も口に運びたくなるほど旨い!
「こんな絶品うなぎを最初から最後まで楽しみ尽くしたい!」という人におすすめしたいのが「うなぎコース」(1人前9,300円)。
うな重に使用するうなぎを捌く際に取り出した骨を、じっくりと火を入れてパリパリに仕上げた「骨せんべい」という最初の一杯のお供に最適の一品から始まる同コース。
その後運ばれてくる蓮根やきゅうりの酢漬けと共に、うなぎの蒲焼きを味わう「うざく」もまたお酒のペースをあげてくれる。
3品目は「煮凍り」。口に入れるとスッととろける食感を感じるとすぐに、中に潜んだうなぎの旨みが広がっていき、最高に美味。中に潜む海苔や生姜、ネギが爽やかな清涼感もプラスしてくれる。
4品目は「うまき」。うなぎの味わいが引き立つよう、敢えて玉子の甘みは抑えて焼き上げており、口に入れると柔らかな玉子の食感の後を追いかけるように、うなぎの美味しさが口いっぱいに広がっていく。
うなぎの存在感をたっぷりと堪能できる贅沢な「うまき」だ。
5品目に供されるのが「白焼」。捌いて、生蒸しして、タレは付けずに、酒を軽く振って焼き上げたうなぎ本来の美味しさを堪能できるこの一皿。
箸で割った瞬間に、その身の柔らかさが伝わるはず。ほろっと箸からこぼれてしまうほど繊細な柔らかさの身は、口に入れればふわりとうなぎのいい香りを広げながら消えていく。
皮目をサッと炙る程度に焼き上げるという『いちのや』が長年築き上げてきた焼きの技術も感じられる逸品である。
あまり見かけないうなぎ料理である「うなぎ湯引き」が味わえるのも『神泉いちのや』の魅力のひとつ。
血抜きをした後、職人が丁寧に骨きりを施してから、湯引きをして仕上げる一皿は、うなぎの旨みを最大限に楽しめる逸品とも言える。
最後はお待ちかねの「うな重」がきも吸と香物とともに運ばれてくる。
捌きてから、生蒸ししたうなぎを、軽く皮目を炙り、水分を飛ばしてからタレにつけ、焼き色を付ける。その後2度タレ付けの工程を経て仕上げられていく。代々受け継がれてきた秘伝のタレが生み出す、奥深い味わいが、うなぎの美味しさを最大限に引き立てるのだ。
メインの「うな重」が登場するまでに、既にうなぎ1.5尾くらいは楽しめてしまう「うなぎコース」。なんとコース全体で3尾弱も味わえるというのだから驚きだ。
『神泉いちのや』を訪れたならば「弐段(にだん)」も注文して欲しい名物のひとつ。
蓋を開けて目に飛び込むビジュアルは、「うな重」とほぼ変わらないのだが、食べ進めると歓声を上げてしまうほど嬉しい驚きが待っている。
なんとごはんとうなぎが交互に重なり、4層構造になっているのだ!つまり、上にのるうなぎだけでなくもう半身がご飯の下に潜んでおり、1.5杯分の「うな重」が楽しめてしまうのである。
「存分にうなぎを味わって欲しい」という想いから生まれた川越時代から続く『いちのや』ならではのこの提供スタイル。なかなか出会えないこの絶品体験は、一度は体験したい贅沢のひとつといえるだろう。
「うなぎコース」でうなぎを味わい尽くすもよし、名物「弐段」で贅沢体験をするもよし。
老舗『神泉いちのや』は、この夏にこそ訪れたい名店だ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
この記事で紹介したお店
神泉いちのや
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