“夫婦”
それは、病めるときも健やかなるときも…死が二人を分かつまで、愛し合うと神に誓った男女。
かつては永遠の愛を誓ったはずなのに、別れを選んだ瞬間、最も遠い存在になる。
10年前に離婚した園山美月(35)は、過去を振り切るように、仕事に没頭していた。
もう2度とあの人に会う事はないと、思っていたのに―
念願だったモデルプロダクションを立ち上げ、長年の夢をようやく掴みかけていたそのとき。
元夫との思わぬ再会に、美月は辛い過去を思い出し、苦しんでいた。
“元夫の子供”という複雑な関係ではあるが、小春を一流モデルに育てる決意をした矢先、ロケに向かう飛行機に急病で遅れてしまったと連絡が入る。裕一郎の機転で、何とか乗り切ったものの、今度は2人が元夫婦であることがバレてしまい―。
その夜、美月と裕一郎は、小春に真実を伝えることにした。
まだ起きていた小春に向かって、裕一郎が言いにくそうに切り出す。
「小春、もう気づいているかもしれないが…」
すると小春は、平然とした顔で答える。
「パパと美月さんが昔結婚してたってこと?それならとっくに知......
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