コースのラストを飾る“食事”に技あり
『寿こう』を訪れる人のお目当てにもなっているのが、コースのラストを飾る「食事」。
まず、土鍋で炊き上げた米が運ばれて来るのだが、土鍋の蓋が開いたと同時に米の香りがその場にいる全ての人の心を鷲づかみにしてしまうほどの、いい香りを放つのだ。
使用するのは高知県四万十川源流産「にこまる 香り米」。香り米と名が付くだけあって、炊きあがった時の香ばしい香りが特徴。
この香りと米本来の美味しさを味わって欲しいと、最初は米だけで供するのが『寿こう』流だ。
主役の米を引き立てる究極の“卵かけご飯”とは
その後、魚介やお肉類のおかずと共に味わっていく。
基本的に用意している一品として卵がある。この日は、その卵を使用し「卵かけご飯」を用意していただいた。ただ、この「卵かけご飯」、ただの「卵かけご飯」ではない。
まずはメレンゲ状にした卵白をご飯にたっぷりとかけ、その上に醤油漬けにした黄身をポンと落とす。そうして完成するのが『寿こう』流の究極の「卵かけご飯」なのである。
あまり混ぜすぎず、黄身の味わいやメレンゲのふんわりとした食感、そして主役の米の美味しさを楽しむのがおすすめだ。
おかずを食べた後に、米が残っていた場合には藻塩をかけてシンプルにお米を楽しむこともできるのも嬉しい。
「この藻塩で食べるのが一番美味しかったという声も多い」と中野氏。敢えて少し米を残しておくのもおすすめである。
お米もキレイに食べ終わったと思った頃、土鍋が再び登場し「こんな帽子ができましたよ」と登場するのが“おこげ”だ。
出来たてのおこげにサッと醤油を垂らし、器に盛っていく光景は日本人なら誰もが食欲を刺激されるはずである。
旬な厳選素材を用いて、日本料理の伝統を超越した『寿こう』ならではの独創的な料理を提供したいと語る中野氏。
真の食通が集う『寿こう』は、今訪れておきたい至高の新店だ。
※本記事に掲載されている価格は、原則として消費税抜きの表示であり、記事配信時点でのものです。
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