2014.03.20
森脇慶子の「旬カレンダー」 Vol.12かんだ
若緑色の生若布で春の息吹に触れる
※こちらの店舗は現在移転しております。掲載内容は移転前の情報です。
詳しくは下記レストラン情報をご確認ください。
水ぬるむ春はまた、海藻の季節。中でも若布は、日本の伝統食材である海藻類の、いわば主役的存在。奈良時代には、朝廷への献上品や神饌として珍重され、給与としても用いられていたほどだとか。干したり塩蔵したりと、年間を通して口にすることができる若布だが、旬はまさに今。キラキラと海面を輝かせる海から水揚げされる“生若布”を食べられるのは、3〜4月のこの時期を置いて他にない。
その天然若布ならではの風味と食感を存分に堪能させてくれるのが、ご覧の「若布のしゃぶしゃぶ」ミシュランの三ツ星店、元麻布『かんだ』の春を彩るスペシャリテだ。「鳴門の天然若布は、渦潮を生み出す激しい潮流と、吉野川の真水が運び込む森山の豊富な栄養との賜物。肉厚で磯の香りが高く、ミネラル感もたっぷりでしょう」とは、神田裕行氏。大ぶりの蛤で取った贅沢な出汁に、若布をサッとくぐらせるや、一瞬にして美しいグリーン色に変わるその鮮やかさには、思わず息を呑むほどだ。シコシコとした小気味よい歯応えの中に拡がる海のエキスと蛤から滲み出るコハク酸の旨みとのバランスも絶妙。春の海の贈り物である。
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